PJA NEWS)2018年10月31日
朝日新聞DIGITAL) 2018年10月28日
「議会は兵士の遊び場」タイで軍政批判のラップ大ヒット
https://www.asahi.com/articles/ASLBX3HNPLBXUHBI00M.html
タイで現政権を批判するラップが大ヒットし、タイニュースは勿論、日本も含めた海外各国のニュースで大きな話題となっています。
上記は日本でも話題となった、朝日新聞の報道です。
タイの現地ニュースでも大きく取り上げれれています。
以下はタイのBangkok Postの記事です。
2018年10月29日 Bangkok Post
Police back down on prathet ku mee threat
警察は”Prathet Ku mee”(曲名)の取り締まりから退く
https://www.bangkokpost.com/news/general/1566558/police-back-down-on-prathet-ku-mee-threat
タイメディアで流れている内容の概要は、以下の通りです。
タイ警察は当初、この音楽がタイ国内で話題となると、これが違法となる可能性があるとして取り締まりを示唆するコメントを出していました。
ところが、このようなコメントをした事で話題がさらに大きくなり、この動画の再生回数はうなぎのぼりに。
今はタイ警察は逆に、表現の自由があるのだからと、この件での取り締まりをしないという姿勢となったというのが上記の報道です。
報道されているラップの動画ですが、以下のものとなります。
以下動画は、You Tubeの字幕が日本語で設定されていれば、日本語字幕が出ます。
動画は本記事執筆時点の10月31日現在、再生回数がなんと2356万回に達しています。
タイは総人口が約6900万人の国ですから、再生回数の延べ人数は人口の約1/3に達しており、とんでもない反響です。
なお、この動画のような内容を議論をする事自体は現在のタイでは違法となりうるため、動画のコメント欄は削除されコメントできなくなっています。
動画の音楽の大きな反響を受けて、タイのプラユット首相もコメントを発し、上記のBangkok Postのニュースで掲載されています。
プラユット首相としては、そんなに独裁的なんて言われる事はしておらず、かなり各方面に気を使った政治を行っています。
これは正直、現地にいる外国人としても納得するほど、良くも悪くも配慮をした対応をしています。
そして来年2月にはタイの選挙も予定している中で、現在の軍政批判の音楽がこんなに反響を得るのは不本意ではあるでしょう。
現状は、国民の感情が過激にならないよう、落ち着かせるように、冷静な対応を求めるコメントをしています。
一方で、特にラップのような若い人への音楽というのは、事実よりも過激で刺激的なほど、より反響が大きくなるという面が多分にあります。
政治をする側としては、その点を理解して冷静な対応と議論を呼びかけていく努力が今後も求められるのではないかと思われます。
外国人としてはタイ社会がより良い方向に行くよう、冷静な対応と活発な議論により社会を良くするという民主的な流れとなってくれる事を願っています。
日本としても、今月8日の日タイ首脳会談で、日本の安倍首相もタイにおいて来年2月の総選挙に向け、民政復帰のプロセスが速やかに進むことを期待している旨を表明しています。
(過去記事 2018年10月8日 日タイ首脳会談の実施 外務省発表資料より)
http://pattayaja.com/2018/10/16/10%e6%9c%888%e6%97%a5%e3%80%81%e6%97%a5%e3%83%bb%e3%82%bf%e3%82%a4%e9%a6%96%e8%84%b3%e4%bc%9a%e8%ab%87%e3%81%8c%e5%ae%9f%e6%96%bd%e3%81%95%e3%82%8c%e3%81%be%e3%81%97%e3%81%9f%e3%80%82/
このような中で、来年2月に予定されているタイの選挙には大きな注目が集まっています。
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