PJA NEWS) 2018年11月22日

10月タイへの中国人観光客数の減少は続く、輸出額は回復

 

先月の10月度のタイを訪れた外国人観光客数、輸出入額などの統計指標が発表されました。

10月は、中国人観光客のさらなる減少、輸出額が回復した事が伝えられています。

 

まず、10月の観光客数について。

タイを訪れた外国人観光客数の9月までの数値では、中国人観光客数は減少していましたが、他の国からの観光客が増加し、全体として微増でした。

9月までの数値は、以下の過去記事参照)
PJA NEWS)7~9月、タイへの中国人観光客が減少。しかし他の観光客数が増加し、観光客数全体としては微増へ (2018年10月19日)
https://pattayaja.com/2018/10/19/79%e6%9c%88%e3%80%81%e3%82%bf%e3%82%a4%e3%81%b8%e3%81%ae%e4%b8%ad%e5%9b%bd%e4%ba%ba%e8%a6%b3%e5%85%89%e5%ae%a2%e6%95%b0%e3%81%8c%e6%b8%9b%e5%b0%91/

しかし10月は中国人観光客の減少が拡大、全体としても微減と減少に転じました。

以下、現地メディアのバンコクポストが昨日のニュースで伝えています。

Bangkok Post)Visitor numbers down in Oct as Chinese stay away (2018年11月21日)
バンコクポスト)10月の観光客数、中国人観光客離れで減少
https://www.bangkokpost.com/news/general/1579798/visitor-numbers-down-in-oct-as-chinese-stay-away

現地報道によると、10月のタイへの外国人観光客は全体で約271万人、前年同月比で-0.51%のダウンとなり、減少に転じました。

特に中国からの観光客数の減少が激しく、10月は中国からの観光客数は約64万6千人、前年同月比で-19.8%という大幅な減少となりました。

ここまでが、現地メディアの報道の概要です。

数値を見ると、タイを訪れた中国人観光客数は9月度で64万7664人。

10月は約64万6千人ということで、ほとんど変化はしていません。

中国は、10月は初旬に国慶節の大型連休があるのに、観光客数が9月と同様という事で、約2割の減少というのが10月の数値の概要ですね。

全体としては、中国人観光客数が約2割も減少したことで、他の国の観光客数の増加があっても穴埋めができず、全体としても前年同月比で0.51%のダウンと減少に転じました。

ただ現状の中国人観光客の反応を見ていると、減少要因はタイのプーケットでの水難事故の報道や空港でのトラブルの報道など、いずれも一過性の要因が大きいようですので、これなら別に時間がたてば回復するのではないかとも思います。

 

また、タイの10月の輸出入統計も発表されています。

タイでは前月の9月に輸出額が5.2%と大きく減少し、現地でも大きく取り上げられていました。

詳細は過去記事の以下をご覧ください。
PJA NEWS)9月のタイの輸出は5.2%減。19か月ぶりの減少。特に対中国輸出が減少。 (2018年10月23日)
https://pattayaja.com/2018/10/23/9%e6%9c%88%e3%81%ae%e3%82%bf%e3%82%a4%e3%81%ae%e8%bc%b8%e5%87%ba%e3%81%af5-2%e6%b8%9b%e3%80%8119%e3%81%8b%e6%9c%88%e3%81%b6%e3%82%8a%e3%81%ae%e6%b8%9b%e5%b0%91%e3%80%82%e7%89%b9%e3%81%ab%e5%af%be/

10月の発表によると、タイからの輸出額は大きく回復しており、前年同月比で8.7%アップしています。

以下の現地メディアのバンコクポストが昨日、報じています。

Bangkok Post)Exports up 8.7% y-o-y in October, beat forecast (2018年11月21日)
バンコクポスト)10月の輸出額は昨年同月比8.7%上昇、予測を上回る
https://www.bangkokpost.com/business/news/1579714/

報道によると、10月のタイの輸出額は8.7%の上昇となり、予測されていた数値を大きく上回りました。

このニュースの内容を見ると、輸出額の方が問題はなさそうに見えます。

しかしながら10月のタイの輸出額は、米国向けや中国向けとも回復してきて増加しているのですが、それぞれの内訳を見ると、燃料、金、農産物、石油化学製品などが増加したことが全体の増加につながったものであって、逆に自動車部品やコンピューター、エレクトロニクス製品とアクセサリーなどのカテゴリーは輸出額が低下しています。

つまり、工業力によって付加価値をつけて輸出するべきカテゴリーが減少しているので、これは貿易における付加価値が減少している事につながりかねず、この点は懸念となる数値と思います。

 

本日はタイのソムキッド副首相が、昨日の輸出統計の8.7%上昇という報を受けて、GDPは輸出により4%上昇が可能という見込みを発表しています。

Bangkok Post)Somkid: 4% growth “achievable” via exports (2018年11月22日)
バンコクポスト)ソムキッド副首相「輸出を通して4%のGDP成長は達成可能」
https://www.bangkokpost.com/business/news/1580070/somkid-4-growth-achievable-via-exports

ただ、産業として付加価値の高い内容にシフトしないと持続性が失われてしまうので、それが今後の課題となりそうな、タイの10月の輸出統計の結果です。

日タイでEEC計画なども進んでおり、日本とも密接な関係があり、日本からも注目されるタイの経済指標の推移。

この指標の推移は、アセアンにおいてのタイの存在感にも大きく影響しますので、今後も注目が集まります。

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