在タイ日本大使館より、詐欺被害増加の注意喚起が出ていますので、以下に引用しお伝えします。

(以下、引用)

タイ(チェンマイ総領事館管轄区域を除く)にお住まいの皆様及び旅行者の皆様へ
在タイ日本国大使館

 数年前からバンコク都の至るところ,特にスクンビット通り沿い,シーロム地区,サートーン地区で,邦人の方が女性から声をかけられ,現金をだまし取られる事案が相次いで発生していますが,最近再びその件数が増えており,当館にも被害相談が数多く寄せられています。

 具体的な手口の一例として,当該女性は自らのことを自称台湾人(このほか,香港人,シンガポール人,韓国人と称するときもあります)と言い,「リンジョー」,「ユージン」,「ウェイリン」などと名乗り,「パタヤからバンコクに移動するバスの車内で,旅券や財布など全財産を盗まれた。無一文であり,今夜泊まる予定のホテルにもチェックインできないので,お金を貸してほしい」などと言って近づき,現金をだまし取るものです。

 被害者の多くは邦人男性で,かつ一人で行動している人が中心に狙われています。中には一人で百万バーツを超える被害を被った方もおり,これまでに当館が認知した累計の被害額は甚大なものとなっています。

 在留邦人および旅行者の皆様におかれましては,昼夜を問わず,見知らぬ人物から声をかけられた際には決して油断することなく,一定の警戒心を持って対応されるよう,十分ご注意ください。特に,見知らぬ相手が金銭的支援を求めてくる等,不審な様子があれば,直ちにその場を立ち去るなどして,被害防止に努めてください。

(問い合わせ先)
○在タイ日本国大使館領事部
 電話:(66-2)207-8500,696-3000
 FAX :(66-2)207-8511
 所在地: 177 Witthayu Road, Lumphini, Pathum Wan, Bangkok 10330
(ウィタユ通り,ルンピニー警察署とMRTルンピニー駅のほぼ中間)

(ここまで引用)

”パタヤからバンコクへのバスで金を失った”などと言って善意の金を求める、いわゆる”寸借詐欺”の被害が増えているというものですね。

女性が、日本人の男性が一人の時を狙って声をかけてくるのも寸借詐欺の典型的な手口です。

寸借詐欺の共通点としては、典型的には以下のような5つのポイントがあります。

1)突然に声をかけて不意をつく

2)人の善意、良心につけこめる内容の話にする

3)話を信用させる

4)相手が断りにくいように話を持っていく

5)被害額を少額にとどめる

女性が、男性一人に声をかければ、振り返られやすい為1)において効果的ですし、2)、4)も、若い女性から中年男性にお願いをするという形をとる方が成功率が上がるので効果的だからです。

寸借詐欺の手口は詐欺師の視点で見ると、詐欺罪での立件は難しいケースが多い手口です。

これは、もともと少額を貸すだけのために具体的な証拠が残っている事が少なく、かつ加害者が後から”返すつもりだった”と言い逃れをすると、詐欺である事の立証が難しいからです。

加えて、少額の被害であれば警察に被害届が出される可能性も低いため、古典的な手口ですが、無くならない手口の一つです。

被害の防止のためには、大使館の告知にある通り注意をして、その場を立ち去る等がいいと思います。

他に、どうしても被害者という女性などが本当に困っているようだから、可哀そうだから助けたい!という場合は、例えば”警察に、お金やパスポートを奪われた被害届を出しに行けば、そこで警察も立ち合いの元で当面のお金を貸してもらえることもあるし、各国の大使館にも連絡を取ってもらえるから、一緒に行こう、その上で必要な金額があれば貸すから”などと説明して、警察へ行ってから必要なら助ける方法もあるのではないでしょうか。

この場合、本当に被害者なら助かりますし、詐欺師なら言い訳をして、逃げ出すのがオチです。

また、仮にお金を貸す場合は、貸すときの写真や動画などを証拠として撮影する事を求め、証拠を残しておく事が最低限必要です。

詐欺師の多くは、自身の姿を撮影され証拠を残されるのを極度に嫌がるので、これだけでも一定の効果はあると思います。

 

それにしても、この手の寸借詐欺でタイでも100万バーツを超える被害まであったというのは、すごい金額ですね。

寸借詐欺でも、詐欺師がつけこめて詐欺の金額を大きく出来ると思うと、つけこんでくるケースというのはあります。

ご参考に、外務省のウェブサイトの”海外安全情報ホームページ”に過去に書かれていた、海外での寸借詐欺の被害例を引用し紹介します。

このオーストラリアでの寸借詐欺の被害でも、詐欺師に付け込まれ泥沼にはまり、300万円を超える被害となったケースなどはありました。タイでも寸借詐欺の被害で100万バーツ越えの被害があるのですね。

(ここから引用)

300万円以上騙し取られたK子さん(23歳)の場合
オーストラリア訪問は2度目でYHA(筆者注記:Youth Hostels Assocation、ユースホステルのこと)に滞在中、廊下で声をかけられ食事に誘われた。

親切な人と思い、食事をともにして市内を観光などして親しくなった。

そのうちに、次々にすぐ返すからと金を貸すよう依頼され、断り切れず、返してくれると信じて窮状を助けてやろうと日本にいる親から口座に現金を送ってもらい用立てるうち、泥沼にはまった状態となり300万円以上を騙し取られるに至った。

(ここまで引用)

タイでも、このような寸借詐欺の被害がまた増えているということですので、皆様もご注意下さい。

尚、タイなどでの日本人が騙されている詐欺事件の中でも、被害には多様な形態があります。

PJA NEWSでも現在、日本の法人、個人が被害にあっている複数の種類の詐欺事件について、日本や海外のメディアから取材をいただいており、詐欺被害が減るよう取材協力をしていますが、そこで感じるのは、日本人は他の国と比べて平均的には脇が甘いケースが多いということです。

詐欺の被害にあってしまう人が減るように、皆様もご注意下さい。

PJA NEWSでも詐欺被害の注意喚起の為に、各メディアの詐欺のニュースについてもお伝えしていく予定です。

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