タイでも話題の原宿暴走事件、今週発売の文春が続報
タイでも今年の元旦に、東京の原宿の竹下通りで発生した「原宿暴走事件」と、その直後に発生した警視庁原宿署での警官拳銃自殺事件が話題となっており、PJA NEWSでも以下の過去記事で報じています。以下の記事では、タイ現地メディアのニュース動画や記事などを多数紹介して報じました。
PJA NEWS過去記事)タイでも「原宿暴走、警官拳銃自殺事件」が話題に (2019年1月8日)
https://pattayaja.com/2019/01/08/pja-news%E3%82%BF%E3%82%A4%E3%81%A7%E3%82%82%E5%8E%9F%E5%AE%BF%E6%9A%B4%E8%B5%B0%E3%80%81%E8%AD%A6%E5%AE%98%E6%8B%B3%E9%8A%83%E8%87%AA%E6%AE%BA%E4%BA%8B%E4%BB%B6%E3%81%8C%E8%A9%B1%E9%A1%8C%E3%81%AB/
この事件について今週、日本で続報がありました。
現在発売中の週刊文春2019年1月17日号で、両事件についての詳細な続報が報じられています。
上は1月17日号の文春の中吊りですが、その中の
「スポーツ万能の秀才」が原宿暴走犯に堕した不動産屋父の急死
“遺書”に「気合を入れられた」 原宿署自殺警官を叱責した女性警部補
この2記事が、両事件について詳細を報じている続報です。
見てみると、両記事は「新春ワイドいだてんスクープ」として、今週の文春の137~138ページに書かれていました。
一つ目の、原宿暴走の実行犯とされる日下部容疑者について調べた記事については、幼少期から真面目でスポーツ万能だった容疑者の変化が、かなり詳細に描かれています。
日下部容疑者は警察にも、原宿暴走の犯行動機は「オウム真理教への死刑執行への抗議だ」などと語っていたと報じられていますが、やはりオウム真理教とは実際には関係も何もない人間だったようで、大阪郊外のベッドタウンで生まれ育ち、中学ぐらいまでは真面目なスポーツマンという評価だったといいます。その日下部容疑者が、どのようにして、恨みすらもない人を大量に殺す計画を実行する容疑者にまで変貌したのか、多数の証言記録を引用して詳細に書かれており、興味深い記述や証言が多くあります。
オウム真理教の事件では、国家転覆を狙うカルト宗教組織による「洗脳」が大きな社会問題として話題となりましたが、日下部容疑者については、別に誰かに洗脳をされたわけでもない一人の普通の人間が、こんな事件を起こすまでに変わってしまったという点で大きく異なり、驚きでもあり、なんだか恐ろしくもある内容です。詳細は、今週の文春をご覧ください。
二つ目の原宿署の拳銃自殺事件については、拳銃自殺をした中野和男警部補(36歳)が、原宿署内の地下1階の倉庫で拳銃自殺に至るまでの詳細が書かれています。
タイの報道関係者からも、この拳銃自殺は「きっと日本人の警察官は真面目で、事件を防げなかった責任を感じて自分から自殺してしまったのではないか」などという声も聞こえていたこの事件、文春によると、その実態は違っていました。
文春で報道されている概要は、ざっくりというと次のようなものです。
中野警部補は原宿暴走事件のあった時に、事件のあった竹下通りの交通規制を担当していましたが、事件発生時に持ち場を離れてしまっていました。そこで原宿暴走事件が発生し、持ち場を離れてしまっていた事が原宿署の50代女性の上司に伝わり、きつく叱責されてしまいます。さらに警視庁本部の交通部にも情報が伝わり、中野警部補は幹部から事実経緯について聴取を受け、ひどく落ち込んでしまっていたといいます。
中野警部補はもともと事件前から、この原宿署の50代女性の上司から、大勢の署員がいる前で怒鳴りつけるなどの壮絶なパワハラを繰り返し受けていました。中野警部補は、目をかけてくれていた他の上司に相談したり、奥さんにパワハラの相談を日々したりしていましたが、パワハラは止まず、そこに原宿暴走事件の際の問題が起きてしまったというわけです。
そして中野警部補は、奥さんにLINEで一通の遺書を送り、原宿署内の地下一階の倉庫へ行き、所持していた警察の拳銃で自身の頭を打ちぬき、拳銃自殺をするに至ってしまいました。
原宿署は拳銃自殺が発覚した直後から「自殺と殺人未遂事件に因果関係はない」として、火消しに躍起になっているというのが、週刊文春が報道した概要です。
実際の記事では、パワハラとはどんな言葉で罵倒されたのかから、遺書の内容、捜査関係者など各関係者の証言など、詳細が克明に書かれていますので、詳細は文春をご覧ください。
この記事を読んで、中野警部補と、残された奥様やご家族の方々が、なんとも可哀そうな事件だった事がわかりました。
まだ36歳と若く、奥さんもいるのに、なぜ自殺までしなければいけなかったのか。
筆者としては、この事件の続報をタイの報道関係の人などに説明する際に、どう説明したものかと考えさせられる記事でした。
タイの人が、日本の映画とかでイメージする”侍”の幻想のような、責任を取って自ら進んで切腹するような自殺とは全く違います。
そうではなく、閉鎖的な社会の中で壮絶なパワハラなどが止まず、さらに事件当時に問題が発覚して追い込まれ、ついに抗議の最後の手段として、警察署内で拳銃自殺をするに至ってしまった、若い警部補の方の可哀そうな話と説明する方が、しっくりくるのではないかと思います。
つまり、自分から進んで自殺しているなんて話ではなく、そうせざるを得ないほど追い込まれた、若き警察官の可哀そうな話なのです。
よく日本人同士の間では、タイの社会は日本のそれと比べると、働く人の責任感などが低い傾向が強く、組織としての行動が苦手になりやすい面があるという話があります。
しかし一方で、組織で働く個人としては日本的な組織の方が重圧やストレスがすごく、鬱や自殺も非常に多いという現実があり、個人の幸せさでは日本の方が低いだろうとも思う現実があります、そんな現実を思い出させられる、原宿暴走と原宿署拳銃自殺の関連が書かれている文春の記事でした。
文春といえば、以下の1月3日のPJA NEWSで取り上げた、イッテQについて正月明けに文春が続報か!?と出ていた以下のニュースについては、手越についてはともかく、イッテQについての続報は出ませんでした。
「世界の果てまでイッテQ!」やらせ騒動で、続報次第で打ち切り!?(2019年1月3日)
https://pattayaja.com/2019/01/03/pja-news%E3%80%8C%E4%B8%96%E7%95%8C%E3%81%AE%E6%9E%9C%E3%81%A6%E3%81%BE%E3%81%A7%E3%82%A4%E3%83%83%E3%83%86q%E3%80%8D%E3%82%84%E3%82%89%E3%81%9B%E9%A8%92%E5%8B%95%E3%81%A7%E3%80%81%E7%B6%9A%E5%A0%B1/
「イッテQ」は既に視聴率も落ち、日本テレビとしても打ち切り検討と報じられているぐらいなんですから、文春としてはここで続報を出しても、日本テレビの想定の範疇内で番組が打ち切りとされるだけなんで、続報とはならなかったのでしょうね。
どのみち上記の過去記事の通り、BPOでも他のイッテQの”祭り企画”もねつ造ではないのかと現在審議がされていて、他のねつ造疑惑もそこで実態が明らかになるかもしれませんし。
では、上記で報じられた、正月明けに文春がイッテQの続報かという「噂」はなぜ出てきたのかな?と思い調べてみると、これか?と思い当たる動きがありました。
昨年末の2018年12月30日にNHKで、翌日放送予定の紅白歌合戦のリハーサルがあったのですが、そこに文春の「文春くん」(*)まで含めて現れたので、NHKの関係者の皆さんは勿論、居合わせたスポーツ紙の記者の皆さんなど業界関係者が「文春が紅白に来ている!」と大騒ぎになり、それで「内村が紅白の司会の仕事が終わってから、内村がMCのイッテQの続報を出すのじゃないか!?」と憶測を呼んで、日本の報道関係者の間で騒動となっていたのです。
その憶測が噂となって、以下の1月3日の記事となったのではないかと思います。
@niftyニュース)「世界の果てまでイッテQ!」やらせ騒動で続報次第で打ち切り? 正月明けに続報の噂も (2019年1月3日)
https://news.nifty.com/article/entame/rl/12184-44972/
今にして思えば、実際には皆さんご存知の純烈のスクープで来られていたのでしょう。
紅白のリハーサルに来ただけで、ここまで騒動となってニュースにもなる文春の皆さんも、これじゃぁ大変ですね。
NHKの皆さまも、是非文春くんにも、年末の紅白ぐらい、ゆっくり見させてあげてください。
(*)文春くん
以下のツイートもしている、文春の公式?キャラクターです。その正体というか中身の人が、NHKの紅白のリハに来られていたとのこと
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