BNK48のナチスシャツ騒動、タイで旭日旗問題へ飛び火
日本のAKB48の姉妹グループにあたるタイのバンコクのBNK48の19歳のメンバーが、2019年1月25日のリハーサルでナチスの鍵十字がデザインされたシャツを着ていた問題が、大きな騒動となりました。
以下、日本のANN NEWSをご紹介します。
ANN NEWS)BNK48メンバー ”ナチスTシャツ”着用で謝罪 (2019年1月27日)
(以下、引用)
AKB48の姉妹グループで、タイを拠点に活動するBNK48のメンバーがナチスの鉤(かぎ)十字とみられるデザインのTシャツを着てリハーサルに参加していたことが分かり、謝罪する事態となりました。
コンサート前日のリハーサルでナチスの鉤十字とみられるデザインのTシャツを着ていたのは、タイのバンコクを中心に活動するBNK48のメンバーの19歳の女性です。その様子を捉えた写真などがインターネット上で拡散され、批判が相次ぎました。地元メディアによりますと、この女性メンバーは26日のコンサートで「今回のことは自分の無知が招いたもので、二度とこのようなことはしない」と涙ながらに謝罪したということです。在タイのイスラエル大使館も今回の騒動について「ショックと落胆を表明する。ナチス犠牲者の多くの関係者を傷付けた」などとツイッターに投稿していました。
(ここまで引用)
上記のように騒動は大きく報道され、在タイイスラエル大使館も外交官がツイッターで遺憾の意を示していました。それが以下のツイートです。
1/2
The Embassy of Israel in Thailand expresses its shock and dismay over the Nazi outfit worn by the singer of BNK48 band.
Tomorrow, January 27, is the International Day of Remembrance of the victims of the holocaust, and the world will commemorate 6 million Jews who perished— Smadar Shapira ???????? (@ShapiraSmadar) January 26, 2019
BNK48側は、在タイイスラエル大使館を訪れて、無知だったと謝罪をしました。
在タイイスラエル大使館の外交官も謝罪を受け入れており、これで鎮静化するかと考えられていました。以下は、その謝罪の際のツイートです。
1/5 The CEO of the #BNK48 and the performer #NamsaiBNK48 have expressed their will to meet with H.E. Ambassador of Israel Dr. Meir Shlomo in order to express their apologies in person. pic.twitter.com/MSqkps4Fri
— Smadar Shapira ???????? (@ShapiraSmadar) January 27, 2019
ところが、事態は意外な所に飛び火します。
タイ現地メディアのKaosodが1月27日、使ってはいけない「禁じられたシンボル」として、ナチスの鍵十字と共に、日本の旭日旗をあげて27日に報じたのです。この報道を、タイニュースの大手ポータル「タイランドハイパーリンクス」が本日、以下の通り報じています。
タイランドハイパーリンクス)タイメディア、旭日旗を「禁じられたシンボル」と伝える (2019年1月29日)
https://www.thaich.net/news/20190129nw.htm
(以下、引用)
記事で「旭日旗」は、『第二次大戦で侵略を行った大日本帝国のシンボル。南京では30万人の虐殺を行ったとされている』と書かれています。
そもそも「旭日旗」を悪とする動きは、最近になって韓国により作り出されたものであり、南京事件についても虐殺された30万という数字は中国の主張であり、日本政府の見解と異なるものです。
タイでは「旭日旗」の赤い放射線デザインは、日本を表すものとして広く利用されており、日本関連のイベントや広告などでも度々見かけます。しかし今回の「禁じられたシンボル」の記事を見た人は、恐らくそれを鵜呑みにし、「旭日旗」をナチスの「鉤十字」と同様に、悪であると認識したでしょう。実際Khaosodを元にした記事、投稿も広がっています。
(ここまで引用)
記事を受けて、タイ語のネット掲示板などでも以下のように、このニュースを受けての議論が起き始めています。
以下のサイトではタイ語で、旭日旗は帝国主義と紐づくものでは全くないし、そもそも海上自衛隊でも今も使っている旗である事、帝国主義と紐づけるなら、大政翼賛会のマークなどだとする指摘などがされています。(2019年1月29日本記事執筆時)
Pantip)<タイ語の掲示板サイトとなります。>
https://pantip.com/topic/38504696?fbclid=IwAR2QlxV64UVpe5YoSWN0qMQIU-nBaTitWnH2HmB3QU6Cejj9MryK4UmO0RI
上記のようなわけで、BNK48の騒動が、Kaosodの報道から意外な所の日本の旭日旗騒動に飛び火しはじめました。
当然ながら旭日旗は、上記のタイランドハイパーリンクスが指摘している通り、そもそも帝国主義と紐づくわけもない旗です。
祝う際のめでたい意味の旗として、それこそ大漁の旗などにも使われるほど、広く使われているものです。
ただ、これが一部の外国の主張で、世界各国に誤った理解をされてしまうのはあまりにも悲しい事ですから、日本としては、日本側の説明を冷静にしっかりと、海外に根気よく続けていくことが必要だと思います。
PJAニュースでも、この論点の説明のために、今後本件は続報を掲載の予定です。
(参考:第二次世界大戦時のタイでの日本軍の様子を取り上げた過去記事)
コラム)タイでは皆知っている日本人”小堀”のルーツとなった実話とは!?
https://pattayaja.com/2017/10/29/%E3%82%B3%E3%83%A9%E3%83%A0%E3%82%BF%E3%82%A4%E3%81%A7%E3%81%AF%E7%9A%86%E7%9F%A5%E3%81%A3%E3%81%A6%E3%81%84%E3%82%8B%E6%97%A5%E6%9C%AC%E4%BA%BA%E5%B0%8F%E5%A0%80%E3%81%AE%E3%83%AB/
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