ウボンラット王女、タクシン派政党の首相候補に!タイ総選挙
タイの総選挙の続報で、本日は大きなニュースが入ってきました。
本日は各政党とも首相候補者を届け出る最終日で、各政党とも3人の首相候補を届け出ています。
その中で本日、タクシン派政党の一つであるタイラクサチャート党(タイ国家維持党)は、現在のタイ国王陛下であるワチラロンコン国王の姉にあたり、前プミポン国王の長女のウボンラット王女(67)を首相候補として届け出ました。
タイの王室関係者が、特定の政党の候補者になることは極めて異例であり、衝撃のニュースとなっています。
タイ現地でも本日先ほど、以下のタイ現地大手英字メディアのBangkok Postなどをはじめ各誌が大きく報じています。
Bangkok Post)Princess Ubolratana is candidate for prime minister (2019年2月8日)
Bangkok Post)ウボンラット王女、首相候補に
https://www.bangkokpost.com/news/politics/1625814/princess-ubolratana-is-candidate-for-prime-minister
海外各誌も報じています、以下に日本の朝日新聞DIGITALの記事を紹介します。
朝日新聞DIGITAL)タイのウボンラット王女、党首相候補に 恋チュン話題 (2019年2月8日)
https://www.asahi.com/articles/ASM283GXZM28UHBI00R.html
(以下、引用)
タイのタクシン元首相派の政党の一つ、タイ国家維持党は8日、3月24日の総選挙に向けた党の首相候補として、故プミポン前国王の長女でワチラロンコン現国王の姉のウボンラット王女(67)を届け出た。王室関係者が、特定の政党の首相候補になるのは極めて異例だ。
一方、タイ軍事政権のプラユット暫定首相も同日、親軍政政党の首相候補となることを受諾した。
今回の選挙は2014年のクーデター以降、4年以上も続く軍事政権からの民政移管に向けたもの。プラユット氏を選挙後に正式に首相に就けることで軍主導の政権の継続を目指す親軍政勢力と、対立するタクシン元首相派を軸にした争いになるとみられてきた。
だが、タクシン派がウボンラット王女を首相候補にしたことで、選挙の構図は一変しそうだ。タイでは王室は批判してはならない対象とされ、選挙でもタクシン派への批判や攻撃がしにくくなる。有権者の票が一気にウボンラット王女を立てた勢力に流れる可能性がある。ウボンラット王女はかねてタクシン氏と個人的に親しいとみられていた。
ウボンラット王女は外国人と結婚して王室の籍から離れたが、離婚してタイに戻った後は王室メンバーとしての扱いを受けている。慈善事業に熱心で、最近ではAKB48のタイの姉妹グループBNK48のヒット曲「恋するフォーチュンクッキー」を歌い踊る動画が話題になった。(バンコク=貝瀬秋彦、染田屋竜太)
(ここまで引用)
(写真はタイのワチラロンコン国王陛下、PJA鈴木会員の表敬の際の記念写真)
上記でも報道されている通り、本日は軍政派政党のバランプラチャーラット党(国民国家の力党)の首相候補となる事を受諾し、選挙戦の構図が明らかになりました。
3月24日の選挙では、議会上院(定数250)の議員は事実上軍政が選任するため、議会下院(定数500)が選挙の対象となります。その上で上院、下院を合わせて首相選挙を実施するため、軍政側は下院で定数500のうち、およそ130程度の議席を選挙で取れば首相指名が得られるという、極めて有利な選挙となる見込みでした。
しかしながら、この状況からタクシン派政党が本日、大きな動きを見せました。
報道されている通りタイの王室はタイにおいて極めて大きな影響力があり、そのタイ王室が正式にタクシン派政党についたとなると、タクシン派に巨大な力となります。
この後、タイの選挙戦がどうなるか、世界的にも大きな注目が集まっています。
選挙戦についてはPJA NEWSも引き続き続報の予定です。
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