タイ高速鉄道、第一区間3.5キロの工事進捗率は4割!
ジェトロ(日本貿易振興機構)は本日の2019年3月4日、タイ政府が中国政府と協力して進めている高速鉄道のうち、第一区間の3.5キロの工事の進捗率はおよそ4割となっている事を、建設事業者へのヒアリングをもとに報じました。
ジェトロ:ビジネス短信)タイ-中国高速鉄道建設、進捗率は40%超(2019年3月4日)
https://www.jetro.go.jp/biznews/2019/03/5fd3ed69ebf9e8b5.html
タイ政府が中国政府と協力し建設する、タイで初の高速鉄道の第1期工事について、第1区間の進捗率は全体の40%超、完成は予定より若干遅れて2019年6月ごろになる見込みであることが、建設事業者へのヒアリングで明らかになった(2月21日)。
PJAニュースでも以下の前回記事でお伝えした通り、タイ政府は中国政府と協力して建設を計画しているバンコク~ナコンラチャシマを結ぶタイ高速鉄道の総延長約253キロについて現在、今後の計画建設の交渉の大詰めを迎えています。
タイと中国は同路線の第一期工事区間をわずか3.5キロの区間と設定して、その工事を2017年末から実施しています。
この3.5キロの第一期工事区間の進捗率が現在、約4割となっているということが伝えられました。この4割ということは、まだ2kmにも満たないぐらいでしょう。
(タイと中国の高速鉄道イメージ 画像:タイ政府広報部門より)
同路線はPJAニュースでも以下の過去記事で報じてきた通り、完成させても採算が見込めない事から、現状はまだ先行きが不透明となっている路線の一つです。
中国との交渉では、路線はタイの地方都市ノンカイへの路線であり、巨額の赤字が見込まれた。
このためタイ政府は、中国政府に6割の負担を求める共同出資で特別目的会社(SPV)をタイに設立し、共同開発をする提案をして中国側の負担を求めたが(2016年)、中国側はこの共同出資の提案を断った。
その後はタイ政府は低利での融資なども含めて中国政府に提案したが、中国側は低利融資も断り、交渉は長らく紆余曲折を経て難航した。
2017年7月、タイのプラユット政権はやむなく上記の一部区間であるバンコク~ナコンラチャシマの総延長約253キロ、全6駅、総投資額見込み1,794憶バーツを、タイ政府の投資で建設する計画を閣議で承認。中国技術による高速鉄道を、タイの投資で建設する計画となった。
タイと中国の交渉は同年、わずか3.5キロの一部を先に建設することでようやく合意に至り、2017年末に起工式も開かれたものの、その後の進捗は非常に遅く、今後の見通しは不透明だ。
タイ政府が中国政府や日本政府などと進めているタイの高速鉄道計画、この具現化がどうなるかに注目が集まります。
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