2019年3月7日 PJA NEWS) 特集:選挙に行こう!2019 (4)
選挙に行こう!2019(4)今年の参院選は憲法改正の分かれ目!投票を
来月の4月には統一地方選挙が予定されています。これについて現在は大阪府松井知事、大阪市の吉村市長が辞任してダブル選挙に挑む可能性が濃厚であり、日本のニュースを現在にぎわせています。この後には、7月4日公示、21日投開票の日程が有力視されている夏の参院選があり、ここは衆参ダブル選挙となる可能性も指摘されている、今年の日本の政局での最大の焦点となっています。
今回の参院選での最大のポイントは、改憲を悲願とする安倍首相の改憲勢力が、改憲に必要な参議院での3分の2の議席が確保できるか?でしょう。
参議院は3年ごとに半数の議席が改選されます。
現在の参議院の定数は245議席、今年の夏の参院選で改選されるのは、そのうちの124議席です。
改憲勢力は現状、自民、公明*、維新、希望の4党と、無所属で改憲の主張をしている議員が4名と言われています。(*公明の主張は厳密には加憲)
この改憲勢力で、7月の参院選で124議席のうち87議席以上を占めた場合、改憲勢力が改憲に必要な三分の二以上の議席を参院選で得る事になります。
3年前の前回の参院選では、この改憲勢力が得た議席数は77にとどまっており、今回87議席を超えて改憲に必要な議席数を得られるかどうかに大きな注目が集まっています。
今回改選される参議院の議席は、6年前の2013年の参院選の結果の議席です。この6年前の参院選とは、第2次安倍政権発足から約半年の時点の選挙で、当時はアベノミクスがはじまって高く評価され、国民は民主党政治への不信感が高まっていた時期でした。これにより121議席中、自民党が65議席と単独で過半数を得て、公明党と合わせて83議席と、与党で3分の2を超える与党の大勝となった選挙でした。
今回の選挙にあたり、安倍政権の現在の支持率は2019年2月のNHKの世論調査の結果で44%、不支持率は37%であり、支持率も悪くはありません。
NHK世論調査)内閣支持率 (2019年2月13日更新)
http://www.nhk.or.jp/senkyo/shijiritsu/
加えて、野党が分裂して旧民進党が立憲民主党と国民民主党に分かれて結束力が見られない現在、永田町では与党の多くの議員に、夏の参院選での「安心感」が漂っているといいます。
参院選では、32ある定数1の「一人区」の選挙区での勝敗が、全体の勝敗に大きく影響します。この一人区では、野党が分裂していれば、野党側は候補者を一本化できず、票が分散することから、結果として与党が有利となり、どうせ与党が勝つだろうという「安心感」が漂っているというわけです。
しかしながら、選挙というのは投票結果が発表されるまで、一体何が起きるかわからないものです。
国民が改憲を望んで、憲法9条など改憲をするべきか?
国民が改憲を望まず、改憲勢力が三分の二に至らず、改憲を阻止できるか?
これを投票によって決めるのが、7月の参院選だと言っても過言ではないでしょう。
この選挙の結果は、将来の日本、今の子供たちの日本の行く末を、大きく左右しかねない大切な判断です。
だからこそ民主主義国家として、国民一人一人が考えて投票し、国政の行く先を国民が決める事が必要なのです。
7月の参院選には、在外投票での投票を!
上記の通り、7月の参院選は改憲勢力が改憲を出来る勢力を得られるかどうかを左右する、重要なものです。
また、6月のサミットの後に衆議院の解散があれば、衆参ダブル選挙となる可能性もあります。
国民としては是非、7月の選挙で投票をしてください。
その際にタイなど海外に在住の日本人の方は是非、7月に在外投票で投票できるように、末尾の過去記事の通り、在外選挙人名簿への登録を今月中を目途に実施されて下さい。
在外選挙人名簿への登録は、タイに住んでいる日本人の有権者で在留届を出している人であれば、パスポートなどの必要書類を持って日本大使館や領事館など在外公館の窓口へ行って、登録の申請書を書いて出すだけです(*)。
今月の3月14日11時~14時にはシラチャで出張領事がありますので、この折ならシラチャでも登録ができます。
PJAニュース過去記事の通り、大使館によれば、必要書類がそろっていれば申請書を出してから、現状はわずか5分程度で受付完了となることが多いとのこと!驚くほど簡単にできるのです。
(*)在留届けを出していない人は、タイの居住する住所を証明する書類などが必要です。
在留届を出していない方は是非、まず在留届を提出されてください。
提出は、以下の外務省の「オンライン在留届(ORR-net)」でも申請ができます。
外務省)オンライン在留届(ORR-net)
https://www.ezairyu.mofa.go.jp/index.html
在外投票、そのための在外選挙人名簿への登録についての詳細は、末尾のの日本大使館からの情報をご覧下さい。
「正義をかちとるためには、銃弾(バレット)ではなく投票(バロット)が必要です。」
(エイブラハム・リンカーン<*>)
南北戦争勝利の直後に、銃弾で暗殺されてアメリカ大統領として初めての暗殺された大統領となったリンカーンの言葉です。
その言葉には、こんな言葉もあります。
「投票(バロット)は、銃弾(バレット)より強い。」
アメリカの民主主義の基礎を作ったと言われる人の言葉なんで、重みを感じますね。
この大切な選挙の投票の機会が、7月にあります。
現状はPJAニュース過去記事の通り、在外投票の投票率は2%未満という非常に低い数値にあり、日本大使館も投票を呼び掛けています。
是非、7月の参院選に、あなたの考えを一票として投票してください!
(*)エイブラハム・リンカーン
アメリカ合衆国の代16代大統領となった政治家、弁護士。アメリカ合衆国初の共和党所属の大統領です。
1863年11月9日、ゲティスバーグ国立戦没者墓地の開会式において行われた演説では、戦没者を追悼して「人民の人民による人民のための政治を、地上から決して絶滅させないために、われわれがここで固く決意する」という、アメリカの民主主義の基礎となる演説をした事で有名です。
リンカーンはアメリカ合衆国南部の奴隷制に反対していました。そのためリンカーンの大統領当選はアメリカ南部諸州の反発を招き、アメリカ合衆国を二分する南北戦争に結びついてしまいましたが、リンカーンは北部連邦をまとめあげ、南北戦争を北軍の勝利へと導きました。しかしアメリカ南部連合の総司令官ロバート・エドワード・リー将軍が降伏してわずか6日後の1865年4月15日、首都のワシントンのフォード劇場で観劇中に、南部連合支持者のジョン・ウィルクス・ブースの凶弾に倒れました。この暗殺により、リンカーンはアメリカ史上で初の暗殺された大統領となりました。
リンカーンは南部の奴隷制に反対した一方で、アメリカ原住民のインディアンに対しては強い迫害の姿勢を見せていました。民族浄化と言われるロング・ウォーク・オブ・ナバホや、ダコタ戦争を始めとする多くのインディアン戦争という民族浄化は、リンカーン政権下において行われたものです。
Wikipedia)エイブラハム・リンカーン
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A8%E3%82%A4%E3%83%96%E3%83%A9%E3%83%8F%E3%83%A0%E3%83%BB%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%82%AB%E3%83%BC%E3%83%B3
Wikipedia)ロバート・エドワード・リー
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AD%E3%83%90%E3%83%BC%E3%83%88%E3%83%BBE%E3%83%BB%E3%83%AA%E3%83%BC
Wikipedia)ジョン・ウィルクス・ブース
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B8%E3%83%A7%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%82%A6%E3%82%A3%E3%83%AB%E3%82%AF%E3%82%B9%E3%83%BB%E3%83%96%E3%83%BC%E3%82%B9
Wikipedia)ロング・ウォーク・オブ・ナバホ
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AD%E3%83%B3%E3%82%B0%E3%83%BB%E3%82%A6%E3%82%A9%E3%83%BC%E3%82%AF%E3%83%BB%E3%82%AA%E3%83%96%E3%83%BB%E3%83%8A%E3%83%90%E3%83%9B
Wikipedia)ダコタ戦争
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%80%E3%82%B3%E3%82%BF%E6%88%
(PJAニュース特集 選挙に行こう!2019)
現在、在タイ日本大使館や外務省も在外投票を呼び掛けていますが、在外投票の投票率は前回選挙で実質2%未満にまで低下してしまっています。この低投票率が、現在の日本の選挙の大きな問題の一つなのです。これでは国民の意思を反映した政治が実現する事も出来なくなってしまっており、日本の民主主義の土台が揺らいでしまっています。
国民自身が、選挙の投票に行き、一人一人の意思を選挙で示す事が必要となっているのです。
在外投票の機会である参院選が今年の7月にあり、大使館も在外選挙人名簿の登録を簡単に出来るようにして、広報にも注力して投票を呼び掛けている現在、タイに住む日本の国民としては、日本の選挙の重要性を理解して在外投票できちんと自身の一票を投票するようにしなければいけません。
この記事を読まれている多くのタイ在住の日本人の方も是非、今年の日本の選挙に、在外選挙で投票しましょう!そのために、まず来月の3月を目途に、在外選挙人名簿の登録を実施されてください。
PJAニュースでは、この重要性を伝え、選挙での投票を呼び掛けるために特集「選挙に行こう!2019」を配信しています。
PJAニュース 特集:選挙に行こう2019 過去記事)
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