タイ総選挙:タイ民主党党首「軍政と協力せず」(動画付き)
タイ総選挙で、野党のタイ民主党のアビシット党首は、プラユット首相率いる軍政政党には協力をしない方針を語りました。
タイ大手英字メディアのBangkokPostが今朝、以下のように伝えています。
BangkokPost)Abhisit ‘won’t back’ Prayut return as PM (2019年3月11日)
BangkokPost)タイ民主党アビシット党首「プラユット首相の再選はないだろう」
https://www.bangkokpost.com/news/politics/1642184/abhisit-wont-back-prayut-return-as-pm
タイ民主党のアビシット党首は昨夜の2019年3月10日夜、自身のFacebookのアカウントに33秒の短い動画をアップロードしました。
(タイ民主党アビシット党首のフェースブックの動画)
上記の動画の中でアビシット党首は、プラユット首相と軍政を支持しない事を明確にしました。
ビデオの中でアビシット党首は「長期にわたる権力の保持は内紛を引き起こしており、国民を第一にするわが党のイデオロギーに反するので、私は絶対にプラユット首相を支持するつもりはない」、「プラユット政権の下で5年が経ったが、タイの経済は悪い状態にあり、国民は酷く苦しんでいます。」などと語りました。
大学の政治学者は、アビシット氏の発表は、民主党の議席数が100議席に満たないと予測されたのを受けて、出されたものかもしれないと指摘しています。
報道されている概要は、上記の通りです。
写真はタイ民主党より)
今月24日に投票が行われるタイ総選挙では、下院の500議席が選挙で争われます。
一方で、2017年に施行された新憲法により上院の250議席は軍政が事実上議員を選任し、その後の首相指名では上院、下院合わせて750人が投票するため、軍政は下院で500議席のうち130議席ほどを確保すれば、750人の過半数を超え政権が維持できる見通しです。
しかしながら、軍政派でプラユット首相を次期首相候補にするバランプラチャーラット党(国民国家の力党)の支持率は事前の世論調査によると2割強であり、この割合を下院の議席数で考えると100議席強であることから、軍政政党としては他の政党の議員の取り込みを狙っていました。しかしながら昨夜、民主党党首が上記の動画を公開して明確に反軍政と発表した事で、ここへの取り込みが難しくなりました。
PJAニュースの以下の過去記事の通り、アピシット党首も現状は無党派層が約4割もおり、ここがカギになると発言しています。
タイ総選挙の3月24日の投票日まで、いよいよあと2週間を切りました。
タイ総選挙はこの後、どのような結果となるでしょうか?4割の無党派層の行方に、注目が集まります。
7月には日本は参院選!在外投票の為、今月に在外選挙人名簿へ登録を!
(PJAニュース特集 選挙に行こう!2019)
タイではタイ総選挙が盛り上がっていますが、日本でも今年の7月に参院選が予定されています。この選挙は衆参ダブル選挙となる可能性も出てきている重要な選挙です。
現在、在タイ日本大使館や外務省も在外投票を呼び掛けていますが、在外投票の投票率は前回選挙で実質2%未満にまで低下してしまっています。この低投票率が、現在の日本の選挙の大きな問題の一つなのです。これでは国民の意思を反映した政治が実現する事も出来なくなってしまっており、日本の民主主義の土台が揺らいでしまっています。
日本では、国民自身が選挙の投票に行き、一人一人の意思を選挙で示す事が必要となっています。
在外投票の機会である参院選が今年の7月にあり、大使館も在外選挙人名簿の登録を簡単に出来るようにして、広報にも注力して投票を呼び掛けている現在、タイに住む日本の国民としては、日本の選挙の重要性を理解して在外投票できちんと自身の一票を投票するようにしなければいけません。
この記事を読まれている多くのタイ在住の日本人の方も是非、今年の日本の選挙に、在外選挙で投票しましょう!そのために、まず来月の3月を目途に、在外選挙人名簿の登録を実施されてください。
PJAニュースでは、この重要性を伝え、選挙での投票を呼び掛けるために特集「選挙に行こう!2019」を配信しています。
PJAニュース 特集:選挙に行こう2019 過去記事)
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