パタヤ市長選:新しい未来党候補が勝利!クルンプーム元市長落選<暫定結果>
24日に投票が実施されたタイ総選挙と合わせて、パタヤ市では市長選、市議会選が実施されていました。
この市長選について、衝撃の結果をパタヤの英字メディアのPattaya Mailが本日伝えています。
Pattaya Mail)Voters reject Itthiphol, Poramet MP bids (2019年3月27日)
Pattaya Mail)パタヤ市民、クルンプーム元市長とPoramet副市長を落選させる
https://www.pattayamail.com/news/voters-reject-itthiphol-poramet-mp-bids-250356
報道によると、タイ総選挙と合わせて実施されたパタヤ市長選、市議選について、暫定結果が25日に発表されました。
その暫定結果によると、元パタヤ市長でクルンプーム一族のItthipol候補は、新興政党の「新しい未来党」の候補のJarat候補に敗れました。
市長選でJarat候補は3万3,438票を獲得、一方で、元市長でクルンプーム一族のItthiphol候補は2万9,144票しか獲得できず、新しい未来党候補のJarat氏に敗れました。
副市長選でも、Kawinnart候補が3万1,247票を獲得、現職のPoramet候補は2万9,144票しか獲得できず、現職候補のPoramet氏が敗れました。
この結果は、長くパタヤエリアで絶大な支持を得ていたクルンプーム一族が、パタヤ市の選挙で敗れるという衝撃の結果となりました。
報道されている概要は、上記の通りです。
写真:PJAニュース)
元々パタヤを含むチョンブリ県では地元勢力として、通称”ガムナンポ”と呼ばれるソムチャイ・クルンプーム氏の一族が政治的にも大きな勢力を持っていました。
ソムチャイ・クルンプーム氏とは、パタヤを含むチョンブリ県を拠点として不動産や建設、運送、酒類販売などの事業を展開、一時はタイ東部最大の実力者とも評されるほどの勢力を誇った人物です。政治においてもソムチャイ氏率いるクルンプーム一族はチョンブリ県で大きな勢力を持ち、パランチョン党(チョンブリの力党)という地域政党を有しました。
しかしソムチャイ・クルンプーム氏自身は2003年、殺人やその教唆などの容疑で逮捕され、その後懲役30年の判決が出ますが、健康問題を理由に収監されずにいます。以下は2015年に、ソムチャイ・クルンプーム氏が健康問題を理由にチョンブリからバンコクの病院へ移送される事を報じたタイのPBSのニュースです。
パタヤでは、このソムチャイ・クルンプーム氏の息子の一人にあたるイティポン・クルンプーム氏が市長でしたが、軍政となった後の2015年、市長は軍政によりアナン市長に変更されていました。
その後2017年頃から、軍政は総選挙の準備として、チョンブリ県で票を得られるクルンプーム一族の取り込みを画策、同一族を登用するようになります。この動きにより2018年4月、ソムチャイ・クルンプーム氏の息子の一人であるソンタヤー・クルンプーム氏が首相アドバイザーに就任しました。その後2018年9月にはプラユット首相が暫定憲法44条を発動し、パタヤ市の市長をアナン氏からソンタヤー・クルンプーム氏に変更、パタヤ市長はソンタヤー・クルンプーム市長となっていました。
そして今月24日に行われたパタヤ市長選では、クルンプーム一族で元パタヤ市長のイティポン・クルンプーム氏が候補となって出馬し、新興政党の新しい未来党の候補と争いましたが、このクルンプーム一族の候補が選挙で敗れ、新しい未来党のパタヤ新市長が誕生する見込みとなったのです。
パタヤの選挙によって、パタヤ市民はクルンプーム一族ではなく、新興政党「新しい未来党」の、まさに新しい政治を求めたという事です。
この選挙の結果により、これからは新しいパタヤ市の政治が始まります。新しいパタヤの政治、とても楽しみですね。
7月には日本は参院選!在外投票の為、今月に在外選挙人名簿へ登録を!
(PJAニュース特集 選挙に行こう!2019)
現在、在タイ日本大使館や外務省も在外投票を呼び掛けていますが、在外投票の投票率は前回選挙で実質2%未満にまで低下してしまっています。この低投票率が、現在の日本の選挙の大きな問題の一つなのです。これでは国民の意思を反映した政治が実現する事も出来なくなってしまっており、日本の民主主義の土台が揺らいでしまっています。
日本では、国民自身が選挙の投票に行き、一人一人の意思を選挙で示す事が必要となっています。
在外投票の機会である参院選が今年の7月にあり、大使館も在外選挙人名簿の登録を簡単に出来るようにして、広報にも注力して投票を呼び掛けている現在、タイに住む日本の国民としては、日本の選挙の重要性を理解して在外投票できちんと自身の一票を投票するようにしなければいけません。
この記事を読まれている多くのタイ在住の日本人の方も是非、今年の日本の選挙に、在外選挙で投票しましょう!そのために、まず来月の3月を目途に、在外選挙人名簿の登録を実施されてください。
PJAニュースでは、この重要性を伝えるために特集「選挙に行こう!2019」を配信しています。
PJAニュース 特集:選挙に行こう2019 過去記事)
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