タイ総選挙)タイ選挙管理委、憲法裁判所へ審議依頼。5月発表が不透明に
昨日の以下の選挙管理委の憲法裁判所への審理要請検討について続報です。
PJAニュース)タイ総選挙)選挙管理委、議席配分方法について憲法裁判所へ審理要請か (2019年4月11日)
https://pattayaja.com/2019/04/11/%e3%82%bf%e3%82%a4%e7%b7%8f%e9%81%b8%e6%8c%99%e9%81%b8%e6%8c%99%e7%ae%a1%e7%90%86%e5%a7%94%e3%80%81%e8%ad%b0%e5%b8%ad%e9%85%8d%e5%88%86%e6%96%b9%e6%b3%95%e3%81%ab%e3%81%a4%e3%81%84%e3%81%a6%e6%86%b2/
タイの選挙管理委員会は、先月24日に投票が行われたタイ総選挙の下院のうち、選挙リスト方式(日本の比例代表制に近い制度です)の定員150名の議席配分方法について、憲法裁判所へ審議を要請する事を決定しました。これにより、5月9日に選挙の結果が発表されるのかどうか、不透明になってきました。
タイ大手英字メディアのBangkok Postが本日4月12日の朝、次のように伝えています。
Bangkok Post)Doubts cast on May 9th poll results(2019年4月12日)
Bangkok Post)5月9日の選挙結果発表に暗雲
https://www.bangkokpost.com/news/politics/1660300/doubts-cast-on-may-9th-poll-results
報道によると、タイの選挙管理委員会は昨日の2019年4月11日(木)にプレスリリースを出し、先月24日に投票が行われたタイ総選挙の下院の選挙リスト方式(日本の比例代表制に近い制度)の議席数150の配分方法について、憲法裁判所へ審議を依頼する事を発表しました。
関連する法律は、タイ憲法91条及びタイの選挙管理法128条で、これについて合法性の審議を依頼するとしています。
憲法裁判所が審議依頼を受けて、審議の必要性を認め、審議を行うかどうかなどは、まだわかりません。
もともとは5月9日に、選挙結果としての議席数の配分の最終決定結果が発表される予定でした。
しかし昨日、タイ選挙管理委員会により憲法裁判所の審議が依頼される事が発表された事を受けて、最終的な決定までにどれだけ時間がかかるかが確定せず、5月9日に最終的な選挙結果が発表されるのかどうかは不透明な状況となってきました。
報道されている概要は、上記の通りです。
(写真はイメージです)
7月の参院選には、在外投票での投票を!
(PJAニュース特集 選挙に行こう!2019)
日本でも、今年の7月に参院選が予定されています。
現在、在タイ日本大使館や外務省も在外投票を呼び掛けていますが、その在外投票の投票率が第一回の記事の通り、実質2%未満にまで低下してしまっているのが、現在の日本の選挙の大きな問題の一つなのです。
これでは国民の意思を反映した政治が実現する事も出来なくなってしまっており、日本の民主主義の土台が揺らいでしまっています。
国民自身が、選挙の投票に行き、一人一人の意思を選挙で示す事が必要となっているのです。
7月の参院選は、改憲勢力が改憲を出来る勢力を得られるかどうかを左右する、重要なものです。また、6月のサミットの後に衆議院の解散があれば、衆参ダブル選挙となる可能性もあります。
その際にタイなど海外に在住の日本人の方は是非、7月に在外投票で投票できるように、以下の過去記事の通り、在外選挙人名簿への登録を今月の早いうちに、バンコクの在タイ日本国大使館や、バンコクでの手続きが無理でも、領事出張サービスなどを利用して、是非実施されて下さい。
タイなど海外に在住する日本人も、7月の参院選に投票しましょう!
「民主主義についてはろくに教えられず、投票権だけが与えられている状況は、私の心にずっと引っかかってきた。」
(ガヤトリ・チャクラヴォルティ・スピヴァク 1942年2月24日~)
インドのカルカッタの出身で、アメリカに渡り高名な理論家、文芸評論家となったガヤトリ・チャクラヴォルティ・スピヴァク氏の言葉です。
この言葉を読むと、戦後の日本の民主主義に似ていると筆者は思います。
民主主義は、国民の”一般意思(*)”が国家経営に反映される事で、国民の為の政治がなされるという目的の為に、その仕組みとして有権者に投票権が与えられています。
しかし国民の側において、投票権を行使する事の重要性などを含めた民主主義政治への理解が出来ておらず、投票そのものをしなければ、民主主義の土台が崩れてしまいます。
そうならないためにも、国民の側でその意味を理解し、一人一人の意思を投票により表明する事が、今の日本に必要な事なのです。
Wikipedia)ガヤトリ・チャクラヴォルティ・スピヴァク
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AC%E3%83%A4%E3%83%88%E3%83%AA%E3%83%BBC%E3%83%BB%E3%82%B9%E3%83%94%E3%83%B4%E3%82%A1%E3%82%AF
(*)「一般意思」
ジャン・ジャック・ルソーの1762年刊行「社会契約論」第2編第3章「一般意志は誤ることができるか」の以下文言の日本語訳より引用し表現しました。
「一般意思は、つねに正しく、つねに公の利益を目指す」
PJAニュース 特集:選挙に行こう2019 過去記事)
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