2019年4月27日 PJA NEWS)

タイ高速鉄道)タイ、中国と高速鉄道建築の加速に合意

タイ政府が、中国政府とともに、4年以内と期限も設定して急いで進めている以下のタイ高速鉄道のニュースに続報です。

PJA NEWS)タイ高速鉄道、タイ政府「中国とのノンカイ路線は4年以内」と期限設定 (2019年3月6日)
https://pattayaja.com/2019/03/06/%E3%82%BF%E3%82%A4%E9%AB%98%E9%80%9F%E9%89%84%E9%81%93%E3%80%81%E3%82%BF%E3%82%A4%E6%94%BF%E5%BA%9C%E3%80%8C%E4%B8%AD%E5%9B%BD%E3%81%A8%E3%81%AE%E3%83%8E%E3%83%B3%E3%82%AB%E3%82%A4%E8%B7%AF%E7%B7%9A/

中国の一帯一路国際フォーラムに出席しているタイのプラユット首相は、昨日の2019年4月26日(金)、中国政府と、バンコク~ノンカイ路線の高速鉄道の建設を加速させることに合意しました。

タイの大手英字メディアのBangkok Postが昨夜の4月26日の夜、次のように伝えています。

Bangkok Post)Thailand to speed up train link with China (2019年4月26日)
Bangkok Post)タイ政府、中国政府と高速鉄道建設の加速を合意
https://www.bangkokpost.com/business/tourism-and-transport/1667676/thailand-to-speed-up-train-link-with-china

(写真は高速鉄道イメージ)

タイと中国は2014年12月19日、タイ政府と中国政府はバンコクを起点にラオス経由で中国と結ぶ計画の高速鉄道路線、バンコク~ノンカイ間(ノンカイはラオスとの国境の町)、総延長867キロの高速鉄道計画の覚書に調印し、鉄道計画を進めてきましたが、この路線は平均所得も人口も少ないローカルエリアへの路線であり、採算性の見通しは厳しく、予想される赤字の負担をどうするかという問題から、具体化は難航してきました。

タイ政府と中国政府との交渉では、巨額に見込まれる赤字に対応し、タイ政府は中国政府に6割の負担を求める共同出資で特別目的会社(SPV)をタイに設立し、共同開発をする提案をして中国側の負担を求めるなどしていましたが(2016年)、中国側はこの共同出資の提案も断っていました。
その後はタイ政府は低利での融資なども含めて中国政府に提案してきましたが、中国側は低利融資も断り、交渉は長らく紆余曲折を経て難航していました。

2017年7月、タイのプラユット政権はやむなく上記の一部区間であるバンコク~ナコンラチャシマの総延長約253キロ、全6駅、総投資額見込み1,794憶バーツを、タイ政府の投資で建設する計画を閣議で承認し、中国技術による高速鉄道を、タイの投資で建設する計画となりました。

タイと中国の交渉は同年、わずか3.5キロの一部を先に建設することでようやく合意に至り、2017年末に起工式も開かれたものの、その後の進捗は非常に遅い状態が続いていました。

タイ政府では、交渉が難航しているのを受けて、中国政府との同路線を4年以内と期限を決めて、交渉、契約を急いでいました。

今回、中国の一帯一路の国際フォーラムに参加するために中国を訪れているタイのプラユット首相は、中国政府側と、この路線の建築加速で合意しました。

この路線はバンコク~ノンカイの総延長約608キロを結び、その先はラオスの首都ビエンチャンへつながる予定の路線です。
タイ政府は、このバンコク~ノンカイ路線の建設を4年後の2023年までに開通する事を期限としており、タイのプラユット首相は中国政府側に、本路線の建設を急ぎで進める事を語りました。

この会議の事前の4月24日に、タイ政府とラオス政府、中国政府間で、タイとラオスを結ぶ鉄道建設の協力覚書を締結する事は承認され、以下のように共同通信のNNAでも伝えられていました。

NNA ASIA)タイ・ラオス鉄道、一帯一路会議で協力覚書 (2019年4月26日)
https://www.nna.jp/news/show/1896716

タイ政府は24日、タイの東北部ノンカイとラオスの首都ビエンチャンを結ぶ鉄道の敷設について、協力覚書をラオス、中国と3カ国で結ぶことを承認した。中国政府が25~27日に北京で開く巨大経済圏構想「一帯一路」に関する国際会議で、3カ国の首脳が立ち会い締結する見通し。

しかしながら昨夜のBangkok Postの記事によると、タイ政府が中国政府と進めるバンコク~ノンカイ路線の建設の加速についても合意がなされたということが報じられています。

尚、中国の一帯一路の国際フォーラムについても、AFP通信の報道を元に、同Bangkok Postでも昨日、次のように排他的なものではないと習近平主席が語った事を強調して、紹介されています。

Bangkok Post)China’s Xi defends Belt and Road, says ‘not exclusive club'(2019年4月26日)
Bangkok Post)習近平主席、中国の一帯一路は「排他的なものではない」

https://www.bangkokpost.com/business/world/1667508/chinas-xi-defends-belt-and-road-says-not-exclusive-club

これにより、タイ政府が中国政府と進めるバンコク~ノンカイ路線のタイ高速鉄道についても建設が加速するのか、注目が集まります。

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