2019年5月11日 PJA NEWS)

安倍首相、タイの新国王陛下戴冠に祝辞 (全文掲載)

日本の安倍内閣総理大臣は2019年5月7日、タイのワチラロンコン新国王陛下が戴冠されたのをお祝いし、タイのプラユット首相へ祝辞を送りました。

大変素敵な祝辞の内容ですので、祝辞の全文を以下に掲載し、ご紹介します。

(安倍首相とプラユット首相
写真:外務省<日本>)

プラユット・ジャンオーチャー タイ王国首相閣下

5月1日の即位の礼に際し、貴首相より丁寧な祝辞を頂き、翌2日には、貴首相自ら在タイ王国日本国大使館にお越し頂き、記帳して頂くと共に、両国が共に新しい時代を迎えることにつき、暖かいお祝いの言葉を頂戴したことに心から御礼申し上げます。

この度のワチラロンコン国王陛下の戴冠式に際し、タイ王室、タイ王国政府及びタイ国民の皆様に対し、日本国政府及び日本国民を代表して、心からお慶び申し上げます。

ワチラロンコン国王陛下は、1987年の日タイ修好百周年の際に我が国を御訪問されたほか、1989年の昭和天皇の大喪の礼及び1990年に執り行われた上皇陛下の即位の礼への御参列を含め、我が国にとって重要な機会にタイ王国を代表して、度々、訪日して頂いております。日本とタイの友好親善関係の象徴として、我が国皇室とタイの王室の長年にわたる交流に多大な御貢献を頂いており、今般の戴冠式の実施をひとしお喜ばしく思います。

さらに、2011年の東日本大震災を始めとし、2017年の九州北部豪雨災害、2018年の大阪府北部地震、7月の豪雨災害、台風21号及び北海道胆振東部地震等、我が国が大きな自然災害に見舞われる度にワチラロンコン国王陛下自ら我が国国民を大変御心配いただき、心温まるメッセージを寄せていただいたことは、多くの日本国民の心に深く刻み込まれております。

日本とタイ王国は、長い交流と友好の歴史を有し、折しも本年は、我が国においては即位の礼が執り行われ、また、タイ王国においては戴冠式が執り行われ、本年が両国にとって記念すべき年となったことを喜ばしく思います。今後とも我が国皇室とタイ王室との交流を両国関係の礎として、日本とタイの友好関係を更に発展させていく所存です。

ワチラロンコン国王陛下の御健勝、閣下の一層の御活躍及びタイ国民の皆様のますますの御繁栄を祈念申し上げます。

令和元年5月

日本国内閣総理大臣 安倍 晋三

安倍首相の祝辞も、タイのプラユット首相やワチラロンコン新国王陛下の日本への暖かい対応への御礼をきちんと述べ、その上で最大限の敬意を持ってお慶びを伝える、素敵な祝辞です。日本国民として、とても嬉しく思います。

この祝辞は、バンコクの在タイ日本国大使館でもタイ語で以下のように掲載されて、タイの皆様に御案内しています。

在タイ日本国大使館)戴冠式に際しての安倍総理大臣発プラユット首相への祝辞(2019年5月7日)
https://www.th.emb-japan.go.jp/itpr_th/news190507.html

タイのプラユット首相から、今月日本の新天皇陛下即位にいただいた以下の祝辞も、大変素敵でした。このようにして日本とタイの双方で、さらに良い関係を深めて構築していくために、日本国民も尽力しなければいけませんね。

PJAニュース過去記事)天皇陛下即位に、プラユット首相が祝辞 (全文掲載) (2019年5月7日)
https://pattayaja.com/2019/05/07/%E5%A4%A9%E7%9A%87%E9%99%9B%E4%B8%8B%E5%8D%B3%E4%BD%8D%E3%81%AB%E3%80%81%E3%83%97%E3%83%A9%E3%83%A6%E3%83%83%E3%83%88%E9%A6%96%E7%9B%B8%E3%81%8C%E7%A5%9D%E8%BE%9E%E3%80%80%E5%85%A8%E6%96%87%E6%8E%B2/

ちなみに、中国政府からの祝辞は以下の通り「一帯一路の協力を深め、包括的な戦略的パートナーシップを深めるために御協力いたします。」と、中国の政策である一帯一路を強調する祝辞でした。このように祝辞を比べるだけでも、国の文化や政府の姿勢の違いが表現されています。

PJAニュース過去記事)戴冠式に各国から祝福、中国は一帯一路強調の御祝い (2019年5月6日)
https://pattayaja.com/2019/05/06/%E6%88%B4%E5%86%A0%E5%BC%8F%E3%81%AB%E5%90%84%E5%9B%BD%E3%81%8B%E3%82%89%E7%A5%9D%E7%A6%8F%E3%80%81%E4%B8%AD%E5%9B%BD%E3%81%AF%E4%B8%80%E5%B8%AF%E4%B8%80%E8%B7%AF%E5%BC%B7%E8%AA%BF/

ただ上記記事で記載した通り、タイの現地大手英字紙であるBangkokPostでも、一番大きく掲載されたのは中国政府の周主席からの祝辞でした。日本からの祝辞はこの時点では出されていなかったので、上記記事では掲載されていません。
親日国のタイでも、日本のプレゼンスを上げる取り組みが必要だと感じます。

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