2019年5月31日 PJA NEWS) 特集:選挙に行こう!2019 (10)
選挙に行こう!2019(10)衆参同日選、6月の自民党調査次第か?
日本では今年の7月の見込みで、参議院選挙の実施が予定されています。この選挙は各報道の通り、衆参同日選挙となる可能性が多く指摘されています。
PJAニュースではこれまで以下の過去記事の通り、衆議院の江田憲司議員のコメントを元に衆参同日選挙の可能性について過去記事で掲載しています。
PJAニュース)選挙に行こう!2019(7)江田憲司議員、GDP速報で衆参同日選も (2019年4月19日)
https://pattayaja.com/2019/04/19/%E9%81%B8%E6%8C%99%E3%81%AB%E8%A1%8C%E3%81%93%E3%81%8620197%E6%B1%9F%E7%94%B0%E6%86%B2%E5%8F%B8%E8%AD%B0%E5%93%A1%E3%80%81gdp%E9%80%9F%E5%A0%B1%E3%81%A7%E8%A1%86%E5%8F%82%E5%90%8C%E6%97%A5%E9%81%B8/
この衆参同日選については可能性が多数指摘される一方で、2019年5月28日には以下の記事のように自民党の選対委員長である甘利氏が「99%ない」と否定した事が報じられており、本当に衆参同日選があるのかどうか、現状の実情に注目が集まっています。
朝日新聞)衆参同日選「99%ない」 自民・甘利選対委員長 (2019年5月28日)
https://www.asahi.com/articles/ASM5X5X1TM5XUTFK01M.html
自民党の甘利明選挙対策委員長は27日夜のBS日テレの番組で、衆参同日選の可能性について「99%ない」と述べた。
トランプ米大統領がツイッターで日本の選挙について「elections」と複数形で表記したことが臆測を呼んでいるが、甘利氏は「トランプさんに聞いてください、と言うしかない。安倍晋三首相からその種の発言はない」と話した。
衆参同日選について、前回記事でコメントをご紹介した江田憲司衆院議員は、2019年5月20日に四半期別GDP速報(QE)が発表されたのを受けてFacebookに次のようにコメントし、GDP速報値が予想に反して高く、消費増税先送りの理由とはならなくなったことを語りました。
今日、発表された1月~3月期のGDP速報。予想に反して高い数字になった。より景気実感に近いとされる名目GDPは、前期比0・8%増、年率換算は3・3%増。
これで少なくとも、この数字を理由に「消費増税先送り」はできなくなった。そのためもあって、菅官房長官は先週末、会見で「内閣不信任案提出は解散の大義になりうる」と発言。
当然、会期末には野党が不信任案を提出することを見越して、安倍首相にフリーハンドを与えようという意図。その時点では内々、今日の数字はレクを受けていたはずですからね。
(江田憲司衆院議員)
そして2019年5月29日、注目される今後の衆参同日選の可能性について、江田憲司衆院議員はFacebookに次のようにコメントしました。
安倍首相が、衆院解散に打って出るのか? ならば、同日選はいつなのか?云々と「永田町雀」が喧しいですね。
いろいろ、私も含めて、外野席からの見立てはありますが、今の時点で、安倍さんは何も決めていないというのが真実でしょう。決める必要もない。
どうやら、5月中旬に行った自民党の情勢調査で、6年前、自民党が圧勝した参院選に迫る勢いという結果が出て、一時的に「解散熱」はおさまっているようです。そして、6月中旬にでも出る調査の結果を待って判断しようと。
解散は、総理の専権事項ですから、総理がやると言えばやる、やらないと言えばやらない。そして、やるとなっても、それはトップシークレットですから、まず知らせるのは、選挙の準備のため、最低限必要な幹事長(党側)と政務担当総理秘書官(政府側)だけ。それに、せいぜい官房長官。私がお仕えした橋本首相は「女房にも知らせなかった」と言ってましたっけ。
ですから、それ以外の人が解散云々するのは、どんなに偉い人でも、単なる憶測と思っていただいて結構なのです。
上記の通り、今月に行われた自民党の情勢調査の結果が良かったため、6月に判断が持ち越されているのではないかという趣旨です。
この「情勢調査」とは、選挙情勢調査という選挙区ごとの選挙結果の見込みを探る調査のことを指しています。
一般の人がアンケートなどで答える「市場調査」とは異なり、選挙結果を予測し、選挙後には実際の各候補の得票率などの数値と比較して精度を検証される調査となりますから、一見すると同じような調査に見えても、その裏側の分析方法やノウハウは大きく異なる特殊性の高い調査です。
ちなみに、この情勢調査で誤差を少なく予測を的中させられる人間は業界でも非常に少なく、調査業界では、選挙の時しか仕事がなく労働期間は短いのに、そのノウハウを持っていると高い報酬を得られるという特殊な職種の人間が担当する調査です。
その選挙情勢調査の今月の予測結果では、確かに野党が勢いを増しているわけでもないので、自民党が相当に優勢という結果となっているのかもしれません。
そうなると、衆参同日選の可能性はまだ判断がつかないのもわかります。
今後の衆参同日選の行方に、さらに注目が集まりそうな情勢が続いています。
(PJAニュース特集 選挙に行こう!2019)
日本では7月に重要な参議院選挙が予定されています。これは衆参同日選となる可能性も指摘されている、日本の行く末を決めるための重要な選挙です。
PJAニュースでは、タイなど海外に在住の日本人の方へ、7月の選挙は在外投票などを利用して、是非投票をされるよう呼びかけをする連載を「PJAニュース特集 選挙に行こう!2019)として連載してきました。
在外投票で投票をするためには、在外選挙人名簿への登録が必要です。
既に7月の選挙に間に合うとは限りませんが、間に合う可能性があるように登録を申請しようとすると、本日の2019年5月31日までの5月のうちに、バンコクの在タイ日本国大使館などで急ぎでの申請が必要です。
この申請の期限を考えると、この2019年の在外投票を呼び掛ける連載記事は今回の第10回が最後となりました。
ただし在外選挙人名簿への登録は、2019年7月の選挙に限らず、今後も在外投票で必要となる手続きですから、是非在タイ日本国大使館や領事館、もしくは出張領事サービスなどで、まだ登録をされていない方は、登録の申請をしてください。
ちなみに筆者も今年の3月に申請をした所、わずか約2か月後の5月には登録が完了した旨、在タイ日本国大使館から御連絡をいただけました。
この登録の申請方法は以下の過去記事の「在外投票はこんなに簡単!まずは早めに登録を」の通り、パスポートを持って申請書を記入して出せば、わずか5分ほどで完了する簡単なものです。(※在留届提出者の場合、在留届の提出がされていない方は、タイに3か月以上居住している事がわかる賃貸契約書なども必要となります。詳細は以下記事をご覧ください。)
タイなど海外に在住する日本人も、日本の選挙にきちんと投票し、日本の政治に意思を反映しましょう!
大衆は愚衆である。
だから、この愚かな大衆に意見を聞くよりは、偉大なる一人の賢人があらわれて、その独裁によって政治が行われることが、もっとも望ましい。かつての大昔、だれかがこんな考えを世に説いて、それが今日に至るも、なお一部には、達見として尊ばれているようである。
たしかに大衆には、こうした一面があったかもしれない。そしてこうした考えから、多くの誤った独裁政治、権力政治が生み出され、不幸な大衆をさらに不幸におとしいれてきた。
しかし、時代は日とともに進み、人もまた日とともに進歩する。今や大衆は、きわめて賢明であり、そしてまたきわめて公正でもある。
この事実の認識を誤る者は、民主主義の真意をふみはずし、民主政治の育成を阻害して、みずから墓穴を掘り進むことになるであろう。
くりかえしえて言うが、今日、大衆はきわめて賢明であり、またきわめて公正である。
したがって、これを信頼し、これに基盤を置いて、この大衆に最大の奉仕をするところに、民主政治の真の使命があり、民主主義の真の精神がひそんでいると思うのである。
国家繁栄への道も、ここから始まる。
松下幸之助(*)の「道をひらく」(PHP文庫、1968年5月1日初版刊行)に載っている言葉の一つです。
松下幸之助が1968年に書いた通り、大衆は本来、きわめて賢明で公正であり、それを前提としたのが戦後日本の民主主義の根幹です。
松下は「経営の神様」とまで言われた名経営者です。
松下は自身の経営哲学を説明した際にも、大衆は賢明、公正であり、正しい商品を選ぶという事を語っている記録がありますので(1952~59年頃の松下の発言をまとめた本「道行く人もみなお客様」など)、松下の信条として同様の話をいつもしていたものだと思います。
松下の取り組んだ商売の世界でも、大衆は確かに非常に賢明、公正に企業や商品を選ぶ購買行動をしているわけですから、この松下の言葉は、民主主義国家における選挙も同様に、日本の国民は賢明に投票し、民主主義が正しく機能できるはずだという信条を語ったものだと思います。
日本の民衆である有権者の一人一人は、公正な選挙で投票をしても「どうせ何も変わらない」と思うのではなく、国民が国のあるべき姿を考えて、自由な意思により7月の選挙にも投票し、国民のために政治を変える事が必要とされています。
(*)松下幸之助 現パナソニック社の創業者
Wikipedia)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9D%BE%E4%B8%8B%E5%B9%B8%E4%B9%8B%E5%8A%A9
PJAニュース 特集:選挙に行こう2019 過去記事)
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