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タイ政局)軍政派政党、少数党と正式に連立を発表、下院議席数130






2019年6月4日 PJA NEWS)

タイ政局)軍政派政党、少数党と正式に連立を発表、下院議席数130

タイ政局の以下のニュースに続報です。

PJA NEWS)タイ政局)タイ民主党、軍政派連立に参加か?いまだ決定せず (2019年6月2日)
https://pattayaja.com/2019/06/02/%e3%82%bf%e3%82%a4%e6%94%bf%e5%b1%80%e3%82%bf%e3%82%a4%e6%b0%91%e4%b8%bb%e5%85%9a%e3%80%81%e8%bb%8d%e6%94%bf%e6%b4%be%e9%80%a3%e7%ab%8b%e3%81%ab%e5%8f%82%e5%8a%a0%e3%81%8b%ef%bc%9f%e3%81%84%e3%81%be/

本日、タイの軍政派政党であるバランプラチャーラット党(国民国家の力党)は、少数政党との連立政権の発足を正式に発表しました。しかし連立政権の名前には、交渉の行方が注目されている第三勢力連合のタイ誇り党、タイ民主党のいずれの名前もなく、定数500の下院の議員のうち、130名の連立が発表されました。

タイの大手英字メディアのBangkokPostが本日の2019年6月4日の夕方のつい先ほど、次のように報じています。

BangkokPost)PPRP pleases small parties with alliance announcement (2019年6月4日)
BangkokPost)バランプラチャーラット党、少数派政党との連立を正式発表
https://www.bangkokpost.com/news/politics/1689160/pprp-pleases-small-parties-with-alliance-announcement

報道によると本日の2019年6月4日(火)、軍政派政党のバランプラチャーラット党(国民国家の力党)は、少数派政党の5党、下院議員の総数14議席と、プラユット首相を次期首相とする連立政権を組む事を正式に発表しました。

現在、バランプラチャーラット党は定数500のタイ下院で116議席を有しており、この5党の14議席と連立を組む事で130議席を有する事になります。

注目されていた下院議員52人を有するタイ民主党、下院議員51人を有するタイ誇り党との連立の発表はされませんでした。軍政派のバランプラチャーラット党としては、既に連立政権に加わるよう要請しているため、その正式な答えを待っているものと考えられています。

報道されている概要は上記の通りです。

(次期首相に選出される見込みのプラユット首相
写真:タイ首相府)

タイ議会では以下記事の通り、明日の2019年6月5日、上院(議員定数250名)、下院(議員定数500名)が合同で、次期首相の選出投票を実施する予定です。

PJA NEWS)タイ政局)新首相の選出、6月5日(水)に実施 (2019年6月1日)
https://pattayaja.com/2019/06/01/%e3%82%bf%e3%82%a4%e6%94%bf%e5%b1%80%e6%96%b0%e9%a6%96%e7%9b%b8%e3%81%ae%e9%81%b8%e5%ae%9a%e7%ad%89%e3%80%816%e6%9c%885%e6%97%a5%e6%b0%b4%e3%81%ab%e5%ae%9f%e6%96%bd/

軍政派政党のバランプラチャーラット党としては、下院で130人の連立をまず発表すれば、明日の投票では実質的に軍政が指定した上院250人の票もプラユット首相に入れられる事から、上院、下院合わせて750人での投票のうち、過半数の375票を超える、380票を得られる見込みです。このため、明日の次期首相の選出投票に備えて、まず首相の選出投票で過半数の380票を得られるよう、連立を少数派政党と固めたものと見られます。

下院議員(定数500名)の軍政派と反軍政派の議席数の現状は、以下の一覧の通りです。
明日の上下院両方での首相の選出投票では、プラユット首相が選出される見込みですが、この後の予算や法案の審議を下院で行っていくにあたり、軍政派としては下院の500人のうち過半数の250人は押さえたい所ですから、下院で52議席を有するタイ民主党、下院で51議席を有するタイ誇り党との連立を成立させたい所です。

タイ下院(定数500)の軍政派と民主派連合の議席数
(2019年6月1日付けBangkokPostより)

軍政派 (198議席)
<内訳>
バランプラチャーラット党(国民国家の力党) 116
ブーンジャイタイ党(タイ誇り党) 51
他、下院議員数10名以下の政党の合計 31

民主派連合 (246議席)
<内訳>
プアタイ党(タイ貢献党) 136
新しい未来党 81 <ただしタナトン党首は議員資格停止中>
他、下院議員数10名以下の政党の合計 29

未決定 (56議席)
<内訳>
タイ民主党 53
他、下院議員数10名以下の政党の合計 3

引用元:BangkokPost)Minority government idea floated (2019年6月1日)
https://www.bangkokpost.com/news/politics/1687648/minority-government-idea-floated

尚、このような状況から既報の通り、下院での予算や法案の審議においても、重要な審議については、上院の250名が下院の500名と合わせて審議に参加し投票できるとする見解が、軍政派の議員などから出てきています。
これについてはタイの大手英字メディアのBangkokPostが2019年6月1日の夜に、次のように報じています。

BangkokPost)Minority government idea floated (2019年6月1日)
BangkokPost)少数派政党の考えが浮上
https://www.bangkokpost.com/news/politics/1687648/minority-government-idea-floated

報道によると、軍政派に入った下院議員数1人の政党のPaiboon Nitawan下院議員は2019年5月31日(金)に、軍政派の連立政権がいまだ下院議員の過半数を獲得できない状況を受けて、下院の審議の中でも予算などの重要な審議の際には、上院の250人も投票に参加できるべきだとする考えを語りました。

一般的には、議会での法案や予算の審議は下院の500名の議員により審議され、投票されて決定されると考えられていますが、この考え方は、これらにも上院の250名の議員が参加できるとする考え方で、下院の過半数にこだわる必要もなくなる可能性がある考え方です。

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