2019年6月6日 PJA NEWS)

タイ政局)次期首相にプラユット首相続投、議論は長時間に

タイの政局のニュースに続報です。

PJA NEWS)タイ政局)タイ民主党が軍政派連立!軍政派は下院過半数獲得 (2019年6月5日)
https://pattayaja.com/2019/06/05/%E3%82%BF%E3%82%A4%E6%94%BF%E5%B1%80%E3%82%BF%E3%82%A4%E6%B0%91%E4%B8%BB%E5%85%9A%E3%81%8C%E8%BB%8D%E6%94%BF%E6%B4%BE%E9%80%A3%E7%AB%8B%EF%BC%81%E8%BB%8D%E6%94%BF%E6%B4%BE%E3%81%AF%E4%B8%8B%E9%99%A2/

昨日の2019年6月5日の午後から、タイの上院(定数250)と下院(定数500)はバンコクのTOT本部の講堂で、次期首相の選出投票を合同で実施しました。その結果、予想された通りプラユット首相が上下院の合計750の定員の議員のうち、500票の大きな得票数を得て、次期首相に選出されました。

タイ大手英字メディアのBangkokPostが本日の2019年6月6日の朝に、次のように伝えています。

BangkokPost)PM vote turns into blame game (2019年6月6日)
BangkokPost)首相選出投票、非難合戦に
https://www.bangkokpost.com/news/politics/1689920/pm-vote-turns-into-blame-game

(次期首相に選出されたプラユット首相
写真:タイ首相府)

昨日午後からの投票では、定数250の上院と、定数500の下院の両方が合同して投票を実施しました。投票の結果は、前回記事の通り第三勢力連合のタイ民主党、タイ誇り党連合が軍政派の連立政権に加わったため、予想されていた通りプラユット首相が定員の合計750のうち、500票の多くの得票数を得て次期首相に選出されました。タクシン派のプアタイ党などが中心となる民主派連合は、新興政党である新しい未来党のタナトン党首を首相候補に擁立して投票しましたが、投票数は244票でした。

昨日の、タイ民主党、タイ誇り党による第三勢力連合が軍政派政党に加わった事で、タイ下院の議員数は以下のようになっていました。

タイ下院(定数500)の軍政派と民主派連合の議席数
(2019年6月4日付けBangkokPostより)

軍政派 (254議席)
<内訳>
バランプラチャーラット党(国民国家の力党) 116
タイ民主党 53
ブーンジャイタイ党(タイ誇り党) 51
他、下院議員数10名以下の政党の合計 34

民主派連合 (246議席)
<内訳>
プアタイ党(タイ貢献党) 136
新しい未来党 81 <ただしタナトン党首は議員資格停止中>
他、下院議員数10名以下の政党の合計 29

おおよそ、上記の通りの構図で投票がされました。

一部、タイ民主党の前党首であるアビシット氏は、軍政派と戦うという公約が守れなかったとして議員辞任をしていた事、新しい未来党のタナトン党首は議員資格停止中で投票が出来なかった事などにより、わずかな変動はありましたが、大勢には影響はなく、予想された通りの結果となりました。

昨日の会合では、議長が次期首相についての議論を許可すると、タクシン派のプアタイ党や新しい未来党などの民主派連合はプラユット首相への非難を集中させました。

また、議員資格停止中の新しい未来党のタナトン党首は、首相候補者であるプラユット主張やタナトン党首が、首相として目指すビジョンや政策について議論するよう求めました。この要求が棄却された事を受けて、タナトン党首は記者会見を開き、自身が首相になった際のビジョンや計画について語りました。
その模様はタイ大手英字メディアのBangkokPostが、次のように伝えています。

BangkokPost)”I’ll be PM of change”, says Thanathorn ahead of vote (2019年6月5日)
BangkokPost)「変化をさせる首相になる」タナトン党首、投票前に呼びかけ
https://www.bangkokpost.com/news/politics/1689840/-ill-be-pm-of-change-says-thanathorn-ahead-of-vote

このような民主派連合の強烈な反発により、投票に至るまでに長時間がかかりましたが、次期首相選出投票が行われ、プラユット首相が大きな得票数を得て、続投が正式に決定しました。

これにより、3月24日の投票から2か月以上が経過して、新政権として軍政派の連立政権が誕生しました。
この新連立政権はバランプラチャーラット党(国民国家の力党)を中心に、第三勢力連合であったタイ民主党やタイ誇り党などが協力し支える構図となっていることから、軍政としては各党の支持を得続ける必要があり、政権運営には難しいかじ取りが続きそうです。

この記事が気に入ったら
いいね ! シェア ! しよう

タイ情報で、にほんブログ村ランキングに参加中! 見ていただいた記事には、是非以下にクリックをお願いします。

にほんブログ村 海外生活ブログ タイ情報へランキングにクリック!