2019年9月1日 PJA NEWS)
タイ)プラウィット副首相、タイから人身売買を一掃する事を誓う
今年の6月20日にアメリカのポンペイオ国務長官から発表された2019年度の人身売買報告書において、タイ政府は人身売買の取り締まりは第二ランクの評価を維持したものの、タイの政府職員も含めて人身売買に関わっている人間がいる問題を指摘された事を受けて、プラウィット副首相はタイから人身売買を一掃する事を誓う事を発表しました。
タイ大手英字メディアのBangkokPostが今朝、次のように報じています。
BangkokPost)Prawit vows to flush out human traffickers (2019年9月1日)
BangkokPost)プラウィット副首相、人身売買の一掃を誓う
https://www.bangkokpost.com/thailand/general/1740371/prawit-vows-to-flush-out-human-traffickers
プラウィット副首相は、タイ政府職員で人身売買に関わっている可能性のある職員を一掃するよう最後通告を出しました。
この人身問題を直接扱う会議をプラウィット副首相が最近主催した事も、タイ国防省のスポークスマンが語っています。
この人身売買の一掃の誓いは、今年の6月20日にアメリカ国務省のポンペイオ国務長官により発表された、2019年度の人身売買報告書を受けてのものです。
報告書の中でタイ政府は人身売買の防止の取り組みについて第二ランクの高い評価を維持していましたが、一方で、タイ政府の職員も含めて人身売買に関与している人間がいる事の問題が指摘されていました。
このポンペイオ国務長官の発表は、以下のPJA NEWSの過去記事をご覧下さい。
米の人身売買報告書、タイは取り締まり強化が評価され第二ランクに
https://pattayaja.com/2019/06/22/5220/
「人身売買の被害者は約2490万人、NY市の人口の3倍、被害防止の為に協力を」と呼び掛けています。)
報道されている概要は上記の通りであり、タイ政府もプラウィット副首相が人身売買の一掃に向けて誓い、人身売買業者と結託した腐敗役人への最後通告を実施した事を発表しました。
タイでは風俗業が大きいために、タイ国民の貧しい女性や近隣諸国からの女性たちは勿論、ロシアやその周辺国などの女性が人身売買の被害にあっている事が見られます。このようなケースでは政府機関の公務員の一部が賄賂などで人身売買業者と結託し、違法行為が行われている事があります。
同報告書での日本の評価
尚、2019年度の米国務省の同報告書は日本についても報告されていますので、日本についての評価もご紹介します。
本報告書の実際のデータは、以下からダウンロードできます。
2019年度人身売買報告書(米国国務省) 2019年6月20日
(PJA NEWSのサーバーからのダウンロードURLです。)
2019-Trafficking-in-Persons-Report
日本は評価としては第一ランクであり、高い評価を得ています。
資料のトピックスであるP10の上部にも、2017年に日本政府の当局は全国114か所のJKビジネスの実施場所を特定し、14か所を摘発し閉鎖したことなどを評価してある事が書かれており、これらが評価されている事がわかります。
その上で、日本については当局の尽力が評価されている事が書かれていますが、一方で、中国や東南アジアの各国のケースなどで、日本の「外国人技能実習制度」などを使って日本に送られた労働者が、十分な職や、もしくは給料、社会保障などが与えられないケース、ブローカーなどに借金を背負わされるケースなどがある事も指摘されています。
全般的には日本の評価は、当局のJKビジネスなどの取り締まりは高く評価されているものの、改善するべきポイントがあるという趣旨でまとめられています。それは外国人技能実習制度で来日する外国人の保護もあるでしょうし、今は路上でリクルートされた一般の女性がAV女優として強制出演させられ性行為などをさせられる人権侵害がホットトピックとなる中で、これも注目を浴びていくでしょう。
アメリカの方々と人権侵害などの話をする折に、日本のAVへの強制出演の話をすると、そんな出演を断ったら膨大な違約金だなんて性奴隷というべき契約内容を、日本の社会では有効だと認めて強要させていたのですか!?と驚かれる事が多くあります。
現在、アメリカの国務省が世界を主導し、このような人身売買をなくそうと取り組みを各国を促している状況にあります。
タイも日本も同様に、このような人身売買の被害をなくすための取り組みが求められています。
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