2019年9月21日 PJA NEWS)

タイ)交通違反で免許証を渡す必要無し!新法施行(ニュース動画付き)

2019年9月20日、タイでは交通違反の取り締まりについての新法が施行されました。

これまでタイでは交通違反をした際は、罰金納付などの処分が完了するまでは免許証を警察官に預けさせられ、処分が完了するまでは返されないのが一般的でしたが、昨日から警察官は、免許証を預かる権利が法的に無くなりました。

パタヤ現地メディアのThe Pattaya Newsが、TNAのソースを元に伝えています。

(交通違反を取り締まる警察官(イメージ)
写真:The Pattaya News)

昨日の2019年9月20日から新法が施行され、運転免許を持つ人間が交通違反をした場合は、交通違反の切符が郵送で免許証の所有者に送られて来るように変わりました。

これにより、運転免許を警察官に預ける必要はなくなり、逆に警察官は、免許証を預かる権利が無くなりました。

PJA NEWS)自動車税システムを刷新、スピード違反者等の摘発と連動 (2018年12月4日)
https://pattayaja.com/2018/12/04/1319/

上記の過去記事の通り、交通違反の取り締まりは警察の管轄であり、自動車税や運転免許の管理や更新等はタイの交通運輸局の管轄であり、管轄が異なる事から、警察での違反罰金の未納を、運転免許の更新などができないようにして防ぐなどといった取り組みはできなかったのです。

そのため、これまでは違反切符を送付しても罰金が支払われる率は低く、TNAによると約2割に留まってしまっていました。

そこで、警察では違反者が罰金を支払らわなければいけないよう、交通違反をした者からは運転免許証を一時預かり、罰金を支払うまで返さないという摘発の仕方が一般的になっていたのです。

今回、タイの交通運輸局でも自動車税システムを刷新し、違反者の摘発と連動できるようになりました。
報道によると、この新システムは来月の1日から稼働する予定です。

これを受けて新法が昨日から施行され、違反切符の方式に切り替えたのです。

新法では、交通違反をした運転者は、免許証を以下のような従来の免許で見せるか、もしくは交通運輸局のアプリの「DLT QR LICENCE app」でQRで見せるだけで良くなります。

(タイの運転免許証(イメージ)
写真:The Pattaya News)

PJA NEWSの過去記事でも以下の通りお伝えした通り、タイの交通事情は世界最悪のレベルで悪い状況にあります。

これが改善し、タイの人々も外国人も、安心してタイで生活ができるようになる事が期待されています。

統計的に見ても、タイの交通事情やモラルは非常に悪く、タイの交通事故死亡率はWHOの2015年度調査結果によると10万人中で36.2人、世界でもワースト2位であり、主要国では世界最悪の1位という状況となっています。(*)

(*)https://www.who.int/violence_injury_prevention/road_safety_status/2015/en/
「Global status report on road safety 2015」WHOより
ちなみに、タイを上回ったワースト1位の国はリビアで、10万人あたり73.4人でした。

日本は同調査で10万人あたりの交通事故死亡者数は4.7人ですから、タイでは日本の約7.7倍もの死者数が出ている事になり、以下に交通事情が悪いかがわかります。

タイ国内の調査結果によると、交通死亡事故の原因で特に多いのは飲酒運転やスピード違反、バイクのヘルメットや車のシートベルト非着用によるものとなっており、交通事情を改善するために、タイ政府も現在それぞれの罰則の引き上げなどを進めています。

尚、このニュースを伝えるタイメディアMCOTのニュース映像が以下のものです。

※PJAニュースは、パタヤの有力メディアであるThe Pattaya Newsの公式パートナーとして日本語版を配信しています。

The Pattaya News(英語版)The Pattaya News(タイ語版)

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