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日本の技能実習生の現状、裏契約で失踪したら賠償金!





2019年10月8日 PJA NEWS)

日本の技能実習生の現状、裏契約で失踪したら賠償金!

本日の2019年10月8日の朝、日本の朝日新聞が、日本の技能実習生の実情がわかる記事を報じています。

朝日新聞DIGITAL)技能実習生、失踪したら賠償金 日本の監理団体が裏契約 (2019年10月8日)
https://www.asahi.com/articles/ASMB73WK1MB7UTIL01L.html

以下に、記事の無料配信部分のみを引用しご紹介します。

外国人の技能実習制度をめぐり、受け入れを担う日本側の監理団体がベトナムの送り出し機関との間で、実習生が失踪したら賠償金を支払わせるなどの裏契約を交わしていたことが法務省関係者への取材でわかった。出入国在留管理庁と厚生労働省は、不適切な報酬の受け取りを禁じる技能実習適正化法に違反したとして、千葉、埼玉両県の二つの監理団体の運営許可を近く取り消す。

 入管庁は、賠償金などの原資は実習生が応募する際に送り出し機関に支払う費用に上乗せされる仕組みだったとみている。監理団体は9月末時点で全国に2700ある。今回の不正は実習生の入国前に発覚したが、同庁はこうした不正が横行している可能性があるとみて調査する。

 関係者によると、千葉県の監理団体は昨年7月、ベトナムの送り出し機関と契約を締結。同時に「覚書」とした裏契約を交わし、実習生が1年目に失踪したら30万円、2年目以降は20万円の賠償金を受け取れるとした。正規の契約では、実習生1人あたり1万5千円を送り出し機関に支払うことになっていた講習委託の手数料も、無料とする取り決めもしていた。

日本の技能実習生制度の実情の酷さは、日本メディアでも海外メディアでも再三にわたり掲載されてきました。

以下に日本語報道の一部を掲載します。

ゲンダイ)外国人労働者が絶望する「ニッポンのブラック工場」の実態
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/49458

週刊女性配信)妊娠した外国人技能実習生に堕胎か帰国の選択迫るひどい実態
https://www.excite.co.jp/news/article/Jprime_14250/

テレビ番組をネット記事が解説)
「セクハラ」「低賃金」「暴力」…外国人技能実習生の実態がひどすぎ!それでも法案を通すつもりか

https://www.j-cast.com/tv/2018/12/03345092.html?p=all

この酷い実情はタイを含む東南アジアでも多く報じられており、これにより日本のイメージは悪化しています。

今年はPJA NEWSでも以下の過去記事で報じた通り、アメリカの人身売買報告書にも日本の技能実習生の問題が指摘されており、国際問題となりつつあります。

PJA NEWS)米の人身売買報告書、タイは取り締まり強化が評価され第二ランクに(2019年6月22日)
https://pattayaja.com/2019/06/22/5220/

2019年度人身売買報告書(米国国務省) 2019年6月20日
(PJA NEWSのサーバーからのダウンロードURLです。)
2019-Trafficking-in-Persons-Report

このような国際問題となる中で、日本のイメージが悪くなるのは勿論、そもそも実質的な人身売買だと捉えられるようになってきているのです。

その中で、受け入れを担う日本側の監理団体がベトナムの送り出し機関との間で、実習生が失踪したら賠償金を支払わせるなどの裏契約を交わしていたことが法務省に把握され、今朝の報道となっているのです。

日本が労働力が足りないから、海外から多くの人に働きに来てもらわなければいけないことは、その通りです。でも、働きに来てもらうのだから、日本は日本で働いてくれている外国人労働者を適切に保護し、権利を守り、不当な金銭要求をされる事を防ぎ、日本人と同等の仕事には、同等の正当な賃金を支払わなければいけません。

ただでさえ、日本は今、徴用工問題などで国際社会に訴えられる立場にあるのですから、この問題への注目度はさらに上がっていくでしょう。

こんな賠償金なんて裏契約が蔓延している事が明るみに出ている現在、日本としても、少なくとも現行法で摘発できるものから、本腰を入れて調査、摘発し、外国人労働者を保護するための尽力を行うことが必要とされています。

米ポンペイオ国務長官「被害者はNY市の人口の3倍、被害防止の為に協力を」

(報告書冒頭の米ポンペイオ国務長官のメッセージ)

今年の米国務省の人身売買報告書の冒頭で、アメリカのポンペイオ国務長官は、世界の人身売買の被害者数は約2490万人にのぼり、これはニューヨーク市の人口のほぼ3倍に匹敵する数である事を指摘しています。
その上でポンペイオ国務長官は、世界各国が被害の防止と被害者の救出のために、協力をする事の必要性を訴えています。

上記の米国国務省から発表された資料を見ていると実感しますが、人身売買にはさまざまな形があります。

日本においては、上記の国務省報告書に記載されている通りJKビジネスなどは取り締まられているものの、AVへ強制出演させられ搾取される事件などはまだまだ取り締まりはこれからですし、海外から日本に来てくれている技能実習生が、日本で十分な給料や保護がされていない、ブローカーなどからの搾取が防止されていないといった問題も多発しています。

日本やタイも含め各国ともに、このような被害を蔓延させないために、日本でも、まず出来る事からでも取り組みをしていく事が求められています。

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