2019年12月26日 PJA NEWS)

タイ)日本政府、貧困孤児等のためのラーニングセンター建設計画を支援

昨日の2019年12月25日、在タイ日本国大使館において、「バンコク都ワットアルンにおける貧困孤児等のためのコミュニティラーニングセンター建設計画」にかかる総額2,134,200バーツの支援を決定した事を受けて、川村博司臨時代理大使とコミュニティラーニングセンターのハルタント・グンナワン・ダイレクターの間での署名式が執り行われました。

(2019年12月25日 在タイ日本国大使館において署名式の様子
写真:在タイ日本国大使館)

コミュニティラーニングセンターはタイ教育省が設置を進めるLifelong Learning Sourcesと呼ばれる人身取引の被害のおそれが高い生徒(以下「ハイリスクグループ」)を受け入れる団体で、2006年に発足しました。バンコクのワットアルンの構内で活動しており、地方で選定されたハイリスクグループの生徒20人に寮と奨学金を支援し、看護専門学校に通わせながら、学校外の時間では英語や礼儀作法、タイ文化を研修しています。

タイは世界で最も貧富の格差が大きい国の一つであり、特に地方では農林水産業以外に仕事がなく、最低賃金水準である一日320バーツ(約1,000円)程度しか得られない生活をしています、このような貧困家庭の子どもたちは、家計が苦しいことに加えて、家庭内暴力や薬物問題の影響もあり、十分な情報を得ないまま短絡的に収入確保に走る傾向にあるため、仕事の仲介を受ける過程で人身取引に巻き込まれ被害者となるケースも少なくありません。

これまで当団体は、米国政府から奨学金の支援を得て、地方の中等教育を卒業した生徒を受け入れ、生徒達に道徳やタイ文化を学ばせることで、社会的自立を促進するための活動を実施してきました。しかし、ワットアルン寺院内の地下教室2室及び限られた屋外スペースのみを利用していることから、生徒への個別指導等によるケアが十分に行えていませんでした。

このような状況を受け、日本政府は同団体に地下教室3室を整備することは、より自立した人間の育成を図り、人身取引の被害リスクを低減することに寄与すると判断し、草の根・人間の安全保障無償資金協力による支援を決定しました。

米国政府に加えて日本政府も、このようにタイ社会に貢献する取り組みが出来ている事を、一日本人として嬉しく思うニュースですね。

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