2020年3月6日 PJA NEWS)
日本政府、タイ東北部で旱魃対策と治水事業のための油圧ショベル整備を支援
昨日の2020年3月5日、日本政府は、草の根・人間の安全保障無償資金協力により「ナコンラーチャシーマー県ワンヒン町行政機構における旱魃対策と治水事業のための油圧ショベル整備計画」にかかる総額2,522,000バーツの支援を決定し、在タイ日本国大使館において、梨田和也大使とワンヒン町行政機構のヨッサトーン・ブラナバンヤット行政機構長との間で署名式が執り行われました。
(2020年3月5日
在タイ日本国大使館にて署名式
梨田和也大使とワンヒン町行政機構のヨッサトーン・ブラナバンヤット行政機構長)
ワンヒン町は、タイ東北部ナコンラーチャシーマー県内に位置し、約4,500人が生活しています。
主な産業は農業ですが、タイの中では旱魃被害が深刻な地域で、年間3~4ヶ月間は旱魃により田畑が枯れます。
一方で、降水量が多い年では4ヶ月間に渡り田畑が浸水し作物が腐り、農業全般への影響も深刻です。
このような状況を受け、ワンヒン町行政機構は、旱魃被害と水害への対策として2018年度からグラウンドウォーターバンクという、土壌工事によって旱魃時には地下水が利用でき、地表の水が余分になる時には浸水を防止し地下に排水できるようにする事業を開始しました。
これにより、生活用・農業用の水の量を適切に保つことができるようになり、年間を通じて安定した農業が行えることで、住民の生活環境の改善が期待されています。
しかしながら、当該団体は油圧ショベルを所有していないため掘削作業時は油圧ショベルを業者から借上げなければならず、予算内で業者委託するには限りがあるため必要な工事が進まない状況にあります。
これに対して、日本政府はワンヒン町行政機構に油圧ショベルとドリルヘッドを整備する事で、町内の旱魃と水害を防ぎ、住民が安全・安定した生活と農業を営む事ができるようになると判断し、草の根・人間の安全保障無償資金協力による支援を決定しました。
今回の支援により、住民の生活の質の向上が期待されます。
日本政府は、このような安全保障のための取り組みを実施しています。
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