2020年6月18日 PJA NEWS)

タイ)日系不動産のラアトレアジア社が実質廃業!紺野容疑者からの”業務移管”の末

日本の東証JASDAQ上場企業の不動産デベロッパーラ・アトレ社(8885)のグループ会社として、タイのバンコクで不動産の開発、販売等を手掛けている「ラアトレ・アジア社(L’attrait Asia(Thailand)Co., Ltd)」(代表:板野 雅由)が、ウェブサイトも見られなく連絡も取れなくなり、ここの利用者や、タイの日系の不動産業界で大きな騒動となっています。

以下は、ラアトレアジア社の公式ウェブサイト。
実際に見てもらうとわかりますが、既にサイトは見れなくなっています。
http://lattrait.asia/

ラアトレアジア社の電話番号等に電話しても連絡も取れず、ラアトレアジア社のGoogle上の情報には「閉業」の表示が出されています。

実質廃業した「ラアトレアジア社」とは?

ラアトレアジア社はこれまで、日本のNASDAQ上場企業のラアトレ社のグループ会社で海外事業を行っているとして、不動産の開発や販売等を行ってきました。

以下はラアトレアジア社のこれまでの営業で使われてきたウェブサイトの一つですが、そこには次のように記載されています。http://web.archive.org/web/20170301141253/https://www.aric-japan.com/thailand/seminar/137/

タイ不動産のL’attrait Asia (Thailand) Co., Ltd.(株式会社ラ・アトレアジア(タイランド))は、JASDAQ上場の不動産事業者「株式会社ラ・アトレ」の海外部門を担うグループ企業です。

このラアトレアジア社、元々は以下記事の通り、昨年12月25日に東京地検特捜部に贈賄容疑で逮捕された紺野昌彦容疑者が、ブログで同容疑者が代表を務めていた会社の閉鎖後の「業務移管先」として発表している法人です。
https://archive.is/E7tql

この紺野昌彦容疑者。

以下のPJA NEWSの記事の通り、野田内閣の折の政務官経験のある現職参院議員、室井邦彦参院議員(現在は日本維新の会)の隠し子です。室井議員自身も、子供として認知した事を認めています。

タイ)東京建物、暴力団関係者の重要関与先に巨額資金供与か?
https://pattayaja.com/2020/01/07/8149/

尚、この事実は、文春オンラインの以下記事などでも伝えられています。

文春オンライン)秋元司議員、収賄容疑で逮捕 “カジノ疑惑”のキーマンは国会議員の隠し子だった(2019年12月26日)
https://bunshun.jp/articles/-/22591

この紺野昌彦容疑者。2008年7月には沖縄県那覇市牧志の実母のマンション内に拳銃と実弾8発を隠し持っていた銃刀法違反容疑で沖縄県警に逮捕された人物です。逮捕後の後の刑事裁判で検察側は主張の中で、紺野昌彦容疑者は暴力団との関係が深い者だとする趣旨の主張をしたといいます。

そして2008年9月30日、刑事裁判の判決が下され、紺野昌彦容疑者には懲役2年6か月の実刑判決が下されました。その後は刑務所に服役し、服役の後、沖縄県那覇市牧志に東南アジアの不動産販売などを行う会社としてGBN(Global Business Network)という会社を設立し代表となり、日本人へ東南アジアの不動産販売などを大規模に手掛けていると宣伝するようになります。

以下は、実際に紺野容疑者が代表を務めていた沖縄のGBN社が掲載していたウェブサイトです。

GBN社ウェブサイト(会社概要)
<ウェブ魚拓記録:2014年7月18日時点の記録>

https://megalodon.jp/2014-0718-0101-15/thai.gbn.bz/company

<クリックで拡大>
(GBN社会社案内ウェブサイトより

RAIMONLAND社の「販売実績No1」の宣伝が行われている。
尚、写真右から2人目が板野 雅由氏で
写真当時のGBN社幹部、その後のラアトレアジア社代表者)

しかしこの後、紺野容疑者は前回記事の通り、銃刀法違反で服役した過去があり、その時点では無犯罪証明書が正当に取れるわけもないのに、無犯罪証明書が必要なカンボジアでの不動産開発をしていた問題などを起こして、その後GBN社のタイ法人は廃業します。

その紺野容疑者の経営するGBN社から「業務移管先」となり、日本の東証JASDAQ上場企業の不動産デベロッパーラ・アトレ社(8885)のグループ会社として契約したのが、この「ラアトレアジア社」です。

当然ながら、日本の東証JASDAQ上場企業の不動産デベロッパーラ・アトレ社(8885)は、このような業務移管の契約をGBN社とするなら、GBN社の経営者である紺野容疑者の、2008年9月30日判決の日本の沖縄県での銃刀法違反の犯罪歴も、調べずに契約をしたのか?

さらに、どこかの時点で暴力団関係者かもしれない等の疑いに気づいて、この紺野容疑者らとの関係を仮に切っていたなら、その発表はJASDAQ市場に、いつどのように行ったのか?そもそも、ラアトレアジア社が既に実質的に閉鎖していた事実も、いつどこで市場に発表をしたのか?疑問を持たれる状況となっています。

これは上場企業において、暴力団関係者の排除が本当に適切に行われていたのか?という大きな疑問につながる問題となっています。

さらに、この問題が海外であるタイで起きている事で、前回記事の東京建物や三菱地所と同様に、日本の暴力団関係者の資金源の排除のために米国などの当局にも責任を追及されかねない問題となる可能性が高まっているという側面もあるでしょう。

PJA NEWSでは東証JASDAQ上場企業の不動産デベロッパーラ・アトレ社(8885)に取材を申し込み、このラアトレアジア社の現状や、ラアトレアジア社が実質廃業状態となっている事や経緯の発表は、これまでの発表のうちどこでされているのか?等を取材しましたが、同社からは期日までに回答もありませんでした。

現在、PJA NEWSでは本件について状況を調査していますが、ラアトレ社が本件について周囲にしていた説明は、驚くものとなっていました。これについては、今後続報を掲載しお伝えします。

PJA NEWSでは前回記事でも、以下の通り米国財務省の姿勢を伝えてきました。

PJA NEWS)三菱地所が”あの”レイモンランド社と共同事業、波紋が広がる
https://pattayaja.com/2019/05/31/4805/

アメリカでは2011年7月、当時のオバマ大統領が国際的な組織犯罪への対策を強化する「国際的組織犯罪に対する戦略」を発表し、国境を越えた犯罪組織の撲滅を狙う大統領令を出しており、これを受けてアメリカの財務省は、暴力団関係と関わった会社には経済制裁を発動しています。当然ながら、この経済制裁はタイを含めたアメリカ国外での問題でも同様に発動され、この経済制裁を受けると、その企業や個人は、米国内の法人、個人との取引が禁止され、さらに米国内の資産も凍結されるという、非常に厳しい制裁を米国財務省から受けます。

2018年10月2日、アメリカの財務省がマネーロンダリングなどにかかわったとして、日本の指定暴力団山口組の幹部4人と関連の不動産会社2社を経済制裁の対象にすると発表しました。その発表の際にアメリカの財務省が出した声明文が、アメリカの財務省とアメリカ政府の姿勢を良く表しています。

「我々はヤクザが管理する企業に狙いを定め、合法的に見える企業の実際の所有権を明らかにしている。
性的搾取から武器密輸、ゆすりなどあらゆる犯罪で(利益を)得ている日本の危険な犯罪組織と幹部らに圧力を強める」

このような国際的な問題を扱う案件の際に、特に米国の当局担当官の方々の国際的な問題に対する意識の高さには、本当に敬服する思いがします。

このような各国の情勢の中で、海外に不動産投資という危険性の高い投資をする以上、日本の不動産デベロッパー各社は目先の株価や資産分散のメリットを追い求めるだけではなく、株主のためにも、その日本企業を信用してくれている多くの法人や個人のためにも、国際社会に貢献するためにも、高い倫理観が求められている事をしっかりと自覚しなければいけません。

日本でも東京地検特捜部の捜査により、IR利権の闇の実態に注目が集まる中で、タイでも紺野昌彦容疑者の逮捕により、タイの不動産業界の実態に注目が高まっています。

尚、PJA NEWSでは現在、関係者や各国の関係当局、関係する金融機関などへ順次取材や調査を進めていますが、逆にそれらの方々などからのPJA NEWSへの本件への御相談や問い合わせ等は、以下のPJA NEWS編集部のメールアドレスへ御連絡下さい。

その際は必ずメールの件名に「ラアトレ社の件について」と記載の上で、問い合わせ者の連絡先、氏名、肩書、所属先を明記の上で御連絡下さい。

PJA NEWS編集部
pjanews@pattayaja.com

※PJAニュースは、パタヤの有力メディアであるThe Pattaya Newsの公式パートナーとして日本語版を配信しています。

The Pattaya News(英語版)The Pattaya News(タイ語版)

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