パタヤ)偽警官？電子タバコで逮捕された男性、警官四人から賄賂要求と主張(動画付き)

2019年7月27日　PJA NEWS)

パタヤ)偽警官？電子タバコで逮捕された男性、警官四人から賄賂要求と主張(動画付き)

昨日の2019年7月26日、パタヤで電子タバコで逮捕された男性が、警官4人から賄賂要求があったと主張する事件がありました。

パタヤ現地メディアのThe Pattaya Newsが伝えています。

昨日の2019年7月26日、パタヤ南部のサウスパタヤのガソリンスタンドで、アユタヤから来ていたタイ人男性のPanuwat Subun氏が、タイでは違法の電子タバコ2セットを所持しているとして4人の第二管区(チョンブリ県を統括するタイ警察の管区)の捜査の警官と名乗る人物らに捕まりました。

すると同氏は、この4人から「電子タバコの所持は3万バーツ程度の罰金となる、警察署に連行されたくなかったら、3万バーツを今支払え」と強要をされたといいます。

同氏は手持ちのお金が3万バーツもなかったため、現金で五千バーツと、二万バーツ程度相当の金のネックレスを渡しました。

すると4人はピックアップトラックで同氏と移動し、パタヤのビーチロードのソイ13/2あたりで降ろしたということです。

同氏は直後に警察署に被害を届け出ました。

パタヤ警察署で被害を報告するPanuwat Subun氏
(写真：The Pattaya News)

そして同氏は上記の音声記録も録音しており、この録音記録をメディア協会にも持ち込みました。持ち込まれた音声記録は以下のものです。

Panuwat Subun氏が持ち込んだ音声記録
(The Pattaya Newsより)

これを受けて、多くのタイメディアがこの事件を報道しています。

The Pattaya Newsでもインタビューを実施し、以下の通りニュース動画を報じています。

Panuwat Subun氏のインタビュー映像など
(The Pattaya Newsより)

警察は本件について捜査をしていると語っており、もし本当に警察官による犯行であれば厳しく処分する方針です。

報道されている概要は上記の通りです。

尚、このPanuwat Subun氏ですが、タイメディアの報道によると父親がタイ東北部の県警の本部長ということです。

今回の事件は、音声記録までしっかりと証拠を押さえていたのは大きいですね。

証拠がぬるく立証が十分でないと、タイでは警察官などへの侮辱は公務員侮辱罪が適用される可能性もありますから、逆に重罪となっていてもおかしくありません。

一方、この賄賂を強要したとされる4人が本当に警官で公務員であれば、タイの公務員の収賄罪は以下の過去記事の通り、最高刑が死刑の重罪ですから、非常に大きな問題となる可能性があります。

PJAニュース)PJA、タイPACC(公的腐敗防止センター)から御礼　(2019年5月11日)
https://pattayaja.com/2019/05/11/4391/

タイ汚職防止法(2015年7月10日改正法施行)
<Organic Act on Counter Corrpution, No.3 B.E. 2558(2015)>

1)公務員は、何らかの職務の実施又は不実施の見返りに、その合法性を問わず、自己又は他人のために財物又はその他利益を要求、受取、又は受取に同意した場合、終身刑以下又は死刑に処される。

2)何人も、利益又は損害が発生するかを問わず、不正もしくは不法に、又は個人的影響力を行使し、公務員に何らかの職務の実施又は不実施を説得するため、財物又はその他利益を要求、受取、又は受取に同意した場合、最大5年間の懲役に処される。

3)何人も、公務員に対し、不正な行為、遅延、又は不実施を説得するため、財物又はその他利益を贈与、提供、又は贈与に合意した場合、最大5年間の懲役に処される。

(http://www.japandeskbakermckenziebangkok.com/alerts/20150724より引用。
下線、太字は筆者追記)