2020年3月19日 PJA NEWS)

タイ)日本からの入国に非感染を示す健康診断書等が必要に!21日から

中国の武漢から広まっている新型コロナウイルスの「武漢ウイルス」について、タイの民間航空局はタイ感染症法に基づいて、武漢ウイルスの感染が拡大している対象地域からタイへの入国には、渡航歴の提出、非感染を証明する健康診断書の提出、医療費を補償する保険の確認が必要となります。

これについて詳細を本日の2020年3月19日、在タイ日本国大使館が次の通り発表しています。

新型コロナウィルスに関するお知らせ(3月18日:タイ民間航空局からの発表)

3月18日,タイ民間航空局は,タイ感染症法に基づく新型コロナウィルス感染症(COVID-19)対策を受け,以下のとおり渡航者に対する措置を発表しました。主な要旨は以下のとおりです。
なお,今後タイ当局からの発表等により,運用変更等の可能性もありますので,最新の情報収集に努めて下さい。

・タイ民間航空局(The Civil Aviation Authority of Thailand(CAAT))
https://www.caat.or.th/wp-content/uploads/2020/03/CAAT-COVID-19-Practical-Guideline-18Mar20-1.pdf
・タイ国政府観光庁
https://www.thailandtravel.or.jp/news/66243/

1 航空会社に対して,搭乗手続き(チェックイン)時,日本を含む感染が拡大している地域からタイへ入国される渡航者について,以下の項目を確認し,乗客に対する審査を実施するよう通達が出されました。
※これらの措置は,タイ現地時間3月21日午前0時から適用されます。
・過去14日間の乗客の移動履歴を確認し,危険感染症地域(現時点では,韓国,中華人民共和国(含:マカオ,香港),イタリア及びイラン)及び日本を含む感染が拡大している地域(現時点では,日本,フランス,スペイン,アメリカ,スイス,ノルウェー,デンマーク,オランダ,スウェーデン,イギリス及びドイツ)に移動したか否かを確認する。
・新型コロナウィルス感染症(COVID-19)につき感染している恐れがない旨を示す健康証明書を確認する。健康証明書は,出発日の72時間以内に発行されていなければならない。
・新型コロナウィルス感染症(COVID-19)の医療費につき,10万米ドル相当以上の額を補償することが分かる健康保険を確認する。

2 上記の乗客が,危険感染症地域及び感染が拡大している地域への渡航歴があり,また上記健康証明書及び健康保険を提示できない場合は,航空会社は搭乗券を発行せず,搭乗が拒否される。

3 審査を通過し,搭乗券が発行された後,航空会社は健康に関する質問票(T.8)を乗客に配布し,空港の検疫所において提出する。また,タイ空港公社(AOT)のアプリケーションに自身の情報を入力しなければならない。

今後,日本を含めた各国の感染者数等の状況等を踏まえ,これらの措置が変更されることもありますので,引き続きタイ政府からの発表等の最新の情報収集に努めて下さい。
また入国時や病院受診時など,必要な場合にはきちんと日本等への渡航歴をご申告いただくようお願いします。

○外務省海外安全ホームページ
https://www.anzen.mofa.go.jp/
○在タイ日本国大使館ホームページ
https://www.th.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html
○タイ保健省 疾病管理局(Department of Disease Control)
https://ddc.moph.go.th/viralpneumonia/eng/news.php

(問い合わせ先)
○在タイ日本国大使館領事部
電話:(66-2)207-8500,696-3000
FAX:(66-2)207-8511
所在地: 177 Witthayu Road, Lumphini, Pathum Wan, Bangkok 10330
(ウィタユ通り,ルンピニー警察署とMRTルンピニー駅のほぼ中間)

(写真はスワンナプーム空港
写真:PJA NEWS読者提供)

21日からは、日本からタイへの移動の際には上記が必要となります。

移動する人間の目線で見ると、渡航歴の申告などは問題はなく、医療費を10万ドル以上補償する保険も、保険に加入すればいいだけですから問題はないと思いますが、日本からタイへの移動で難しいのは、武漢ウイルスに感染していない事を証明する医師の健康診断書です。

日本の医療機関で作成を依頼するには、武漢ウイルスに感染しているかどうかの検査が必要になりますが、本記事執筆時点において日本で簡易検査キットなどは使われておらず、PCR検査のみが実施されています。

しかしながらPCR検査は専門性も高く、工数も多く、かつリスクも高い検査ですから、日本のキャパを考慮すると、日本で実施できる検査数は多くありません。現状は、以下報道も伝えている通り、日本では医師が必要と判断してもPCR検査がされないケースが報告されているほどです。

PCR検査できず、290件 医師が必要と判断も―日医調べ
https://www.jiji.com/jc/article?k=2020031801012

この現状では、日本ではPCR検査を受ける事は相当に難しく、これを受けられなければ「非感染を示す健康診断書」を医療機関に作成してもらう事は難しいことから、日本からの健康診断書の作成と提出は難しい可能性があります。その場合、搭乗は拒絶されると規定されていますので、日本からタイへ移動できなくなる可能性が見込まれています。

21日から日本からタイへの移動がどうなるのか、注目が集まっています。

(参考過去記事)

タイ)入国時の新型コロナのT8(健康質問書)フォーム等(DL用URL紹介)
https://pattayaja.com/2020/03/11/9171/

※新型コロナの名称「武漢ウイルス」について

現在、新型コロナの一般的な名称について、米国側は「武漢ウイルス」、中国共産党政府は、影響力の大きいWHOが推奨する「COVID-19」を使っています。

PJA NEWS)新型名称は「武漢ウイルス」か「COVID-19」か?米中せめぎ合い
https://pattayaja.com/2020/03/16/9251/

PJA NEWSでは現在、PJA NEWSが引用翻訳している部分を除く、PJA NEWS自身の執筆部分において、米国側の「武漢ウイルス」の表記を採用しています。

そのため引用している他紙報道や政府発表等が、米国側の表記を使っているわけではありません。

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