2020年6月18日 PJA NEWS)
パタヤ詐欺拠点)警視庁、マネロン役の曽我文彦容疑者を逮捕!1億円以上か
パタヤで昨年の2019年3月末に摘発された、日本への振り込め詐欺拠点のニュースの続報に、大変嬉しいニュースが入りました。
前回記事)
PJA NEWS)パタヤ詐欺拠点)速報:警視庁、新たに主犯格2人を逮捕!(動画付き) <2020年1月17日>
https://pattayaja.com/2020/01/17/8306/
昨年3月末に摘発された、タイのパタヤの日本への振り込め詐欺拠点事件で、日本の警視庁は新たにだまし取ったと見られる電子マネーを架空の名義で売買し、犯罪性の高い資金である事を隠そうとした「マネーロンダリング」の容疑で、36歳の住所不詳、曽我文彦容疑者を逮捕しました。
本日の2020年6月18日、日本のNHKが次の通り伝えています。
NHK)特殊詐欺収益の電子マネー架空名義で売買疑い 男逮捕
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200618/k10012475241000.html
タイを拠点とする日本の特殊詐欺グループがだまし取ったとみられる電子マネーを架空の名義で売買し、犯罪で得た資金ではないように見せかけたとして、36歳の男が逮捕されました。警視庁は特殊詐欺グループからの依頼で1億円以上のマネーロンダリング=資金洗浄を繰り返していたとみて調べています。
逮捕されたのは、住居不詳の曽我文彦容疑者(36)です。
警視庁によりますと、タイのパタヤで摘発された日本の特殊詐欺グループが宮城県の女性からだまし取ったとみられる電子マネー50万円分について、去年1月、架空の名義での売買を繰り返し、犯罪で得た資金ではないように見せかけたとして、組織犯罪処罰法違反の疑いが持たれています。
これまでの調べから、曽我容疑者は特殊詐欺グループからの依頼で、マネーロンダリング=資金洗浄をして現金化する「換金グループ」の指示役だったとみられています。
警視庁は、1億5000万円以上の資金洗浄を繰り返していたとみて調べています。
調べに対して黙秘しているということです。
曽我容疑者は、別の特殊詐欺に関与した疑いで、先月、大阪市内の高層マンションにいたところを逮捕されましたが、その際に同じ部屋にいた男性が逃げようとして転落し死亡していました。
警視庁は今年1月、このグループによる犯行全体を指示していたリーダーの男と、ナンバー2の男として、安武健吾容疑者(36)と平田晋平容疑者(34)を逮捕しており、振り込め詐欺拠点の組織の実態解明に取り組んでいます。
以下は、昨年3月30日未明、パタヤでタイ警察が摘発した振り込め詐欺拠点の現場の様子です。
これから一年以上かけて、警視庁は新たに関与者の逮捕に成功しました。
(2019年3月30日未明 日本への振り込め詐欺拠点摘発で逮捕された”かけ子”15人
Pattaya Online NewsのFacebook投稿写真より)
尚、パタヤの拠点が昨年3月末に摘発された後の2019年11月13日、中国やタイに続いて、フィリピンでも日本への振り込め詐欺拠点が摘発され、邦人36人が逮捕されました。
このように振り込め詐欺拠点が海外に移転されていますが、その背景には、海外なら日本の警察には見つかりにくいだろうと狙った事、加えて、東南アジアなどの警察では振り込め詐欺拠点の証拠確保の能力が追い付いていない事が多いため、立件しにくくする事があると考えられています。
海外に拠点を移し、日本に広げられている特殊詐欺の被害。この蔓延を止めるため、日本、タイをはじめ各国の警察の尽力が行われています。
このような特殊詐欺の被害の悪質さを実感させるドラマとして、日本ではNHKで2019年8月末から放送していた土曜ドラマ「サギデカ」が話題となっていました。
NHK 土曜ドラマ「サギデカ」
https://www.nhk.or.jp/drama/dodra/sagideka/
ドラマでは、振り込め詐欺に騙された年老いた母親が、息子に「なぜ騙されたのだ!」と問い詰められるシーンがあります。
母親は問い詰める息子に、申し訳なさそうに、か細い声で「あなたを、助けたかったから」と答える、その悲痛な言葉。
誰だって、自分の母親が被害にあって、こんな風に言われたらと思うと、想像するだけでも、あまりにも辛くなる言葉です。
その後、母親は詐欺被害を助けるという詐欺に引っ掛かり、再度被害にあってしまう。
しかし、息子が被害にあった母親に会えた時には、もう母親は亡くなってしまうところだったという話でした。
これはドラマのストーリーですが、このようなあまりにも辛い被害を受ける振り込め詐欺の被害が、日本で多発しているのです。
パタヤの摘発された振り込め詐欺の犯行グループも、拠点は海外のタイのパタヤにあるから、日本の警察は見つけらないと考え、このような卑劣な振り込め詐欺の犯行を繰り返していました。逮捕された折の様子から見ても、およそ日本の警察に捕まるとは思ってもいなかったでしょう。
このような振り込め詐欺の手口による被害は、日本で非常に大規模になってしまっています。タイに住んでいる日本人の間でも、日本の実家の両親が被害にあった等という話はしょっちゅうで、不安が広がっています。
このような詐欺被害の蔓延を防ぐためにも、パタヤの振り込め詐欺拠点の犯行グループのさらなる実態解明に向けて、タイと日本、そして各国の警察の捜査に、大きな応援の声が寄せられています。
※PJAニュースは、パタヤの有力メディアであるThe Pattaya Newsの公式パートナーとして日本語版を配信しています。
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