2020年1月17日 PJA NEWS)

タイ)日テレ疑惑続報:バンコクの有名コーディネーターの実情をTabloが報道
他番組にも影響か?

以下の、日本テレビ(代表取締役 会長執行役員 大久保好男・代表取締役 社長執行役員 小杉善信)の「24時間テレビ」がタイのコムローイに関して、ねつ造報道が行われた疑惑のニュースに続報です。

PJA NEWS)タイ)「24時間テレビ」捏造疑惑、イッテQスタッフが制作!日テレ内部の声も (2020年1月3日)
https://pattayaja.com/2020/01/03/8113/

本日の2020年1月17日、問題となっている日本テレビの「24時間テレビ」、「世界の果てまでイッテQ」でタイのチェンマイ県のN町で、コムローイを上げさせて撮影する際のコーディネーターをしていた、バンコクの有名な高齢の日本人のコーディネーターについて、実情をTabloが取材して以下の通り報道しました。

Tablo)「何が悪いの!?」 『24時間テレビ』ねつ造疑惑 暗躍した“有名コーディネータ”を直撃取材 他局へも波及する恐れ
P1 https://tablo.jp/archives/17859
P2 https://tablo.jp/archives/17859/2
P3 https://tablo.jp/archives/17859/3
P4 https://tablo.jp/archives/17859/4
P5 https://tablo.jp/archives/17859/5

(日本テレビ「24時間テレビ」で、
タイのチェンマイ県N町を訪れコムローイをあげる際の黒木瞳の写真
写真:Tablo報道)

このバンコクの日本人コーディネーターは、取材などの分野では有名な日本人の高齢の男性です。

男性はTabloの取材への受け答えを見ると「何が悪いの!?」というぐらいですから、そもそもコーディネーターは金で人を集め、それをあたかも日本の大震災の犠牲者への追悼の為にタイの人々が自主的に集まってくれたかのように報道する事自体、悪いとは思っていなかったのか、そもそも日本テレビの放送主旨を知らなかったのか、疑問となる反応だったということです。

記事の通り、この男性の会社は昨年11月に週刊文春が報じた日本テレビ「世界の果てまでイッテQ」のラオス、タイの祭り企画の両方も担当していました。

男性は、この折の文春について

週刊文春に『世界の果てまでイッテQ!』の祭りのねつ造を報じられたことについては「週刊文春の記者に突撃取材をされた。あの記事は嘘ばかりだ。文春のせいでBPOにも呼ばれた!」と眉をしかめていた。

と、文春の記者や記事への恨み節をTabloの取材に語っており、これについて文春の関係者は「録音テープをそのまま文字に起こしただけ」とコメントしている事が報じられています。

これを見ると、そもそも報道機関として何がねつ造で、何をしてはいけないのか、そもそもBPOに呼ばれ、BPOも倫理規定違反を認めているのは、何を意味しているのか、そんな基本的な事をどこまで理解しているのか?疑問になる姿勢です。

一方で、Tabloが報じる通りチェンマイ県N町のタイの方々からすると、コムローイの宣伝かと思って手伝いに行ったぐらいの認識がほとんどで、日本テレビに東日本大震災の犠牲者の追悼のために自主的に集まったなんて趣旨で報道されているとは全く思ってもいません。ましてや、日本テレビがその番組を「チャリティー」番組として、一般の人から金銭を集めるのに使っているなんて、思うはずもないでしょう。

これは、週刊文春が報じた日本テレビの「世界の果てまでイッテQ!」のタイの祭りのねつ造疑惑も同様です。

「カリフラワー祭り」なるタイの祭りの撮影が行われたのは、タイのペッチャブーン県サイオン村という小さな村で、村人は週刊文春の取材の際も、楽しそうに撮影の際の思い出を以下の写真を出して話していました。

日テレイッテQの”カリフラワー祭り”の撮影が行われた、タイのペッチャブーン県サイオン村入り口
サイオン村は世帯数約90の小さな村で、村民たちは”カリフラワーの収穫祭り”など無いと答えていた。
写真:PJA NEWS

日テレ「イッテQ」の”カリフラワー祭り”の撮影
タイのペッチャブーン県サイオン村にて

写真は同村の村人が提供

日テレ「イッテQ」の”カリフラワー祭り”の撮影
タイのペッチャブーン県サイオン村にて

写真は同村の村人が提供

このような現状を考えると、これを本当の実態とはかけ離れた趣旨で報じた日本テレビは、このように撮影に協力してくれていたタイの人々も欺いたというべきであり、「ねつ造」と言われても仕方がないのではないでしょうか。

日本のBPO(放送倫理・番組向上機構)の放送倫理検証委員会は、これについて実在しない祭りをでっちあげたとして「放送倫理違反があったと言わざるを得ない」との見解を2019年に発表しましたが、放送倫理違反だというのは至極当然というものでしょう。

なお、記事の通り報道されているコーディネーターはイッテQや24時間テレビだけでなく、多数の日本の番組を過去に担当していたことから、他の番組にも飛び火する可能性も指摘されています。

注目が集まる日本テレビの対応

当の日本テレビの対応は、どのようなものなのでしょうか。

筆者は上記の文春報道後の昨年、日本テレビの「ザ!世界仰天ニュース」という番組から取材を受けた際に、タイへの筆者の取材の際はコーディネーターは、本日Tabloが報じたバンコクのコーディネーターに依頼されるのか聞いた所、番組からは、もうそのコーディネーターには依頼していないというお話でした。また、取材をする場合も取材協力費は筆者のみにしか支払いませんという話でした。

結局、その折の取材は実施されていませんが、日本テレビの取材の現場ではその後、このようなコーディネーターに依頼したり、タイで多くの人にお金を支払って、趣旨と違う内容で取材がされたり、また放送倫理違反と認定されることが無いようにする取り組みが、されているのかもしれません。

一方で、日本テレビとしては今回のTabloの24時間テレビのねつ造疑惑報道を受けて、タブロに対する回答では

「この企画は趣旨にご賛同いただいた地元の方々の協力があって、成立したものと考えております」

以上

日本テレビ社長室広報部

とのみ回答しているということです。

これでは、日本の大手キー局として責任ある対応とは考えられないでしょう。

昨年から指摘されているイッテQの問題だけでなく、24時間テレビでもこのような問題が発覚し、それについては上記の一文のみを表には公表するのみという対応をしている事を考えると、日本テレビの放送を信用して見る事は、一般の視聴者にも出来なくなっていっています。

日テレは今日も日本でニュースをも報じていますが、この日テレのニュースは一般の人に、どこまで信用されるのでしょうか?

日本テレビの社内は現在、早期に事実関係を認めるべきだという意見と、このまま時が過ぎるのを待つべきだという意見があるとTabloの報道で伝えられていますが、日本のキー局という大手メディアとしての倫理観が疑われてしまっている中で、そんな議論をしている場合なんでしょうか。

「18年暮れに週刊文春が『イッテQ』のヤラセを報じた際、日テレはすぐに全面降伏をしたわけですが、それには裏があった。実は『(TABLOが報じた)〝本丸〟をこれ以上探られたくないため早々に降参した』というのが正直なところなのです。TABLOの報道を見て、日テレの制作スタッフたちは『この件がついに世に出てしまったか』と戦々恐々としていますよ」(日テレ関係者)

24時間テレビといえば、日本テレビ(代表取締役 会長執行役員 大久保好男・代表取締役 社長執行役員 小杉善信)のお家芸的看板番組だ。過去に〝感動捏造番組〟と揶揄されたことはあったが、ここまで露骨にヤラセが報じられたことは歴史上、初めてのことだった。現在、日テレ局内は報道について「このまま時がすぎるのを待つべきだ」「早期に事実関係を認めるべきだ」という2つの意見の間で揺れているという。

(画像はTablo報道)

タイ世論でも、倫理観が問題視されている日本メディア

タイ世論では現在、PJA NEWSでもお伝えしている通り以下のワイズの問題などにより、日本メディアの倫理観が問題視されている最中にあります。

この現状の中で日テレの問題も噴出していることから、ワイズや日テレのような一部日本メディアによる問題が注目を集めており、国際的な反響を引き起こしはじめています。

PJA NEWS)タイ)ワイズの対応に批判殺到「タイの方々は日本人を楽しませる”物”ではない」 (2019年10月2日)
https://pattayaja.com/2019/10/02/6770/

(「週刊ワイズ」
発行:ライディーン社 代表:西岡良樹
画像はタブロより引用)

(画像は上記過去記事より)

<日本語版>
PJA NEWS)タイ)女性中傷のワイズ、タブロに回答せずツイート対応で報じられる

https://pattayaja.com/2019/10/18/7099/

<タイ語版>
PJA NEWS Thai)การวิพากย์วิจารณ์เรื่องการเปิดเผยภาพและชื่อของ หญิงสาวชาวไทย อาชญากรรมที่เกิดขึ้นในประเทศไทยเป็นเวลายาว นานด้วยฝีมือของ “WiSE รายสัปดาห์”

https://pattayaja.com/2019/10/22/7150/

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