2020年4月17日 PJA NEWS)

米海軍がUSS Americaを主力とする艦隊を南シナ海へ、中国の挑発を牽制(動画付き)

以下の前回記事でお伝えした通り、日本や米国を含めて世界中が、中国の武漢から広がっている「武漢ウイルス」で苦しんでいる中、中国の共産党政府が軍事的挑発を強めています。

日本)河野防衛相、中国の軍事的挑発に「極めてけしからん」と強く批判
https://pattayaja.com/2020/04/14/10254/

日本の河野防衛相が危機を説明している通り、中国共産党政府は武漢ウイルスの感染に苦しむ日本や米国の姿を受けて、中国機による日本への領空侵犯のおそれがある行為を今年1月~3月にかけて増加させており、さらに尖閣諸島周辺の接続水域では、中国公船をほぼ毎日航行させており、日本への軍事的挑発を強めています。

(写真は航空自衛隊のスクランブル発進イメージ
写真:<日本>防衛省統合幕僚監部)

中国の武漢ウイルスにより、米軍にも被害は拡大してしまっています。

日本の横須賀を母港とする米国海軍第七艦隊では、原子力空母のUSS Theodore Roosevelt (CVN 71)の乗組員に585名(*)もの感染者が発見され、現在はグアムの米海軍基地に寄港してウイルスとの闘いを余儀なくされています。この感染者数は、米国海軍の感染者数全体の1150人(*)の過半数に達しており、これは水兵や民間人、請負業者が含まれた総数です。なお、同空母の乗組員数は約5000人ですので、感染者はその1割を超えます。

(*)集計値はいずれも2020年4月14日時点

現在はグアムに寄港しているUSS Theodore Roosevelt (CVN 71)では、乗組員の大多数は隔離され療養が行われ、船内では消毒作業が行われており、一刻も早く活動が再開できるようにウイルスとの闘いが進んでいます。

(2020年4月12日
グアムの米海軍基地のUSS Theodore Roosevelt (CVN 71)にて
消毒するKyle Hernandaz航空電気技師
写真:米海軍広報専門官 Seaman Kaylianna Genier)

また、USS Theodore Roosevelt (CVN 71)では2020年4月13日、武漢ウイルスによる初の死者も出てしまいました。

米海軍は、亡くなられてしまったのは同空母の41歳のCharles Robert Thacker Jr.航空武器整備担当上等兵曹である事を発表して追悼しています。

武漢ウイルスにより亡くなられた
Charles Robert Thacker Jr.航空武器整備担当上等兵曹(41歳)
所属:USS Theodore Roosevelt (CVN 71)
写真:米海軍太平洋艦隊

このような状況から米国海軍第七艦隊の主力空母のUSS Theodore Roosevelt (CVN 71)がグアムで動けなくなっている事に加えて、米海軍では横須賀の原子力空母USS Ronald Reagan(CVN-76)にも感染者が確認されており、戦列に加われなくなっています。

これを好機として、中国の共産党政府は「第一列島線(*)」の内側にあたる東シナ海、南シナ海、日本海への覇権主義を強めており、日本においては尖閣諸島や沖縄県などへの威圧を強化しています。

(*)第一列島線(Wikipedia)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%AC%AC%E4%B8%80%E5%88%97%E5%B3%B6%E7%B7%9A

この動きの中で中国海軍が行ったのが、以下に既報の4月10日夜からの中国海軍の空母艦隊による沖縄本島と宮古島の間の海域の通過です。

中国海軍の空母艦隊が、沖縄本島と宮古島の間の海域を通過!
https://pattayaja.com/2020/04/12/10160/

(資料:2020年4月11日
<日本>防衛相統合幕僚監部
ルーヤンⅢ級ミサイル駆逐艦(117,119)、及び
ジャンカイⅡ級フリゲート(598)については写真無し)

この動きは、中国が太平洋地域で動ける原子力空母を有する事を利用した軍事的挑発であり、これを日本や台湾に対して行ったと見られるものです。

これを受けて米国海軍第七艦隊はインド太平洋地域で中国を牽制するため、実質空母のUSS America(LHA6)を中心とする艦隊を東シナ海に派遣、臨戦態勢を整えています。

艦隊は実質空母の最新型強襲揚陸艦のUSS America(LHA 6)を旗艦とし、サン・アントニオ級ドック型揚陸艦USS Green Bay(LPD 20)、ホイッドビー・アイランド級ドック型揚陸艦USS Germantown (LSD 42)、サン・アントニオ級ドック型揚陸艦USS New Orleans (LPD 18)、ホイッドビー・アイランド級ドック型揚陸艦USS Ashland (LSD 48)で構成されています。

Rich LeBron司令官は、同艦隊は米海軍第七艦隊が担当するインド太平洋地域において、24時間体制で即座に急行し即応できる臨戦態勢を整えている事を力強く語っています。

関連記事)東シナ海で米軍実質空母Americaと海自あけぼのが日米合同訓練!中国を牽制
https://pattayaja.com/2020/04/12/10163/

この艦隊の活躍の様子を伝える写真が以下のものです。

(2020年4月14日
フィリピン海にて
USS America (LHA 6)から
F-35B Lightning IIが発進する様子
写真:米国海兵隊Lance Kolby Leger伍長)

(2020年4月14日
フィリピン海にて
USS America (LHA 6)甲板上で
第265海兵中型ティルトローター飛行隊の

MV-22B(オスプレイ)着陸の様子
写真:米国海軍広報担当官Jomark A. Almazan)

2枚目の写真のMV-22B(オスプレイ)は、米海兵隊の第265海兵中型ティルトローター飛行隊(VMM-265)のものです。この角度からだと見えにくいのですが、この飛行隊のオスプレイは「ドラゴン」チームと呼ばれる部隊で、オスプレイの後尾の所に漢字で「竜」と書いてあります。

また、昨日の2020年4月16日には南シナ海に、米海軍のLCS(Littoral combat ship、沿海域戦闘艦)の新型艦、Gabrielle Giffordsがパトロールを実施しました。

米海軍、対中国の新型ミサイル艦をインド太平洋方面へ配備
https://pattayaja.com/2019/09/06/6187/

以下は、そのパトロールの模様を伝える動画です。

このように、米軍はインド太平洋地域での安全保障のため、同盟国の日本の自衛隊とともに尽力を行っています。

日本においては、国防の問題を認識する事が必要

中国の武漢から広がっている武漢ウイルスにより、現在は日本や米国の一般市民にも甚大な被害が出ていますが、同時に米軍にも大きな被害が出ており、在日米軍においても高官も含めて感染者が多く出ています。しかし、このような折も中国共産党政府によるアジアへの覇権主義が止まるわけではありません。むしろ軍事的挑発は高まっており、国防においての危機を迎えています。

日本としては非常に心配される現状となっていますが、日本では多くのメディアがこのような国防の問題を大きく取り上げる事は少なく、国民で議論をする以前に、そもそも多くの日本国民は、このような問題が起きている事を知らない状況にあります。

このように、そもそも知らないからこそ議論すらもしていない事が、日本の国防においての大きな問題ではないでしょうか。
その意味で、河野防衛相が日本国民に伝えようと取り組みをしているのは、まさに今の日本に必要な取り組みです。

このような中国共産党政府の動きを牽制し、インド太平洋地域の安全を確保するために、米軍と日本の自衛隊による尽力が現在も行われています。PJA NEWSでは出来るだけ積極的に、このような問題や取り組みについても掲載しています。

以下にPJA NEWSの過去記事として、日本と米国を守るために尽力する米軍や日本の自衛隊の取り組みを伝える記事や、この中国共産党政府に侵略された国の人がどうなったかを伝える記事などの過去記事を掲載します。

東シナ海で米軍実質空母Americaと海自あけぼのが日米合同訓練!中国を牽制
https://pattayaja.com/2020/04/12/10163/

アンダマン海で米海軍Gabrielle Giffordsと海自てるづきが日米共同訓練
https://pattayaja.com/2020/04/09/10060/

中国共産党に侵略された悲惨、その告発を日本人が漫画に(漫画付き)
https://pattayaja.com/2019/09/09/6254/

”中国に消された”国の実情を漫画に!「その國の名を誰も言わない」
https://pattayaja.com/2019/09/23/6560/

新疆ウイグル、収容者数百人を目隠しで護送か、動画流出(動画付き)
https://pattayaja.com/2019/10/07/6890/

タイ)独占取材!米軍の慈善活動に自衛隊が参加、米軍から称賛の声
https://pattayaja.com/2020/02/27/8838/

タイ)河野外相が日韓問題で米、タイ大手紙へ寄稿、知識人層から反響
https://pattayaja.com/2019/09/06/6195/

 

<日本語版:漫画>
「私の身に起きたこと」
~とあるウイグル人女性の証言~ (2019年8月31日)

漫画は以下から自由にご覧いただけます。
https://note.mu/tomomishimizu/n/nfd4c33d0fcdf
(作者の清水ともみさんから許可を得て掲載しています)

「その國の名を誰も言わない」
作:清水ともみ
上記をクリックすると漫画のページに移動します。
(作者の清水ともみさんから許可を得て掲載しています)

(PJA<パタヤ日本人会>より)

武漢ウイルスはPJAの事務局があるパタヤを含むチョンブリ県でも、感染が拡大しています。皆様くれぐれもご注意下さい。

PJAでは現在、会員の方で子供さんがおられる家庭向けに、日本メーカー製のN95マスクのプレゼントをしています。

PJA会員で対象の方は、PJAの事務局へ連絡し御予約の上で、お受け取りをお願いします。

またPJAでは、PJA会員の方で帰国やビザなどでご要望があられる場合は、PJA事務局で御相談をお伺いして、個別に情報提供等を含めた御支援をしています。PJA会員の方でご要望の方は、事務局に連絡し御予約の上で、御相談下さい。

※新型コロナの名称「武漢ウイルス」について

現在、新型コロナの一般的な名称について、米国側は「武漢ウイルス」、中国共産党政府は、影響力の大きいWHOが推奨する「COVID-19」を使っています。

PJA NEWS)新型名称は「武漢ウイルス」か「COVID-19」か?米中せめぎ合い
https://pattayaja.com/2020/03/16/9251/

PJA NEWSでは現在、PJA NEWSが引用翻訳している部分を除く、PJA NEWS自身の執筆部分において、米国側の「武漢ウイルス」の表記を採用しています。

そのため引用している他紙報道や政府発表等が、米国側の表記を使っているわけではありません。

※PJAニュースは、パタヤの有力メディアであるThe Pattaya Newsの公式パートナーとして日本語版を配信しています。

本ニュースの元記事のタイ語版、英語版等は、以下でご覧下さい。

The Pattaya News(英語版)The Pattaya News(タイ語版)

 

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