2020年4月20日 PJA NEWS)

タイ人モデルが「ウイルスは研究所から」リツイート、中国がネット中傷!すると、、、

中国の武漢から広まっている新型コロナウイルスの「武漢ウイルス」の影響で、タイの世論で騒動が巻き起こっています。

海外ニュースなどを報じるクーリエ・ジャポンが昨日の2020年4月19日に次の記事で伝えています。

クーリエ・ジャポン)「新型コロナは武漢の研究所から」タイ人モデルがリツイートで中国ネチズン激怒
https://courrier.jp/news/archives/197387/

上記記事で、経緯を香港のニュースサイト「Asai Times」の記事を翻訳し、次のように紹介しています。

「インターネットで活動するタイのモデル『Nnevvy』ことWeeraya Sukaraが、新型コロナウイルスが中国の研究所に起源があるかもしれず、それを暴露しようとした人や、調査した人たちが中国政府によって口封じされたと示唆するポストをリツートした」

ツイートは200万回リツイートされたが、これに中国のネチズンが激怒。

「中国人ネチズンらはこの主張に悪意を持って反撃し、その後、このモデルがインスタで台湾を中国の一部であると表現しなかった過去が掘り返されたことでネチズンからさらに激しい抗議を受けた」

(タイ人モデルWeeraya Sukaraさんのツイッターより)

そして、中国のネット攻撃は、タイ人女性の彼氏のタイ人のスターに向かいます。

米TV「CNN」によると、中国人ネチズンの怒りはその後、「Nnevvy」の彼氏であるタイ人スターに向かったという。彼がタイ人モデルのポストに「いいね」し、さらに香港を国と表現していたとして、中国のネチズンたちが彼氏の出演するテレビなどをボイコットする運動を開始した。

すると、台湾人や香港人がタイ人モデル側に加勢。

「香港の元国会議員であるネイサン・ローは、こう指摘している。『中国共産党のオンライン兵たちが(タイ人モデルの彼氏であるスターの)ブライトをネット上で攻撃する姿は滑稽だ』」

「これは、タイ人が参加した史上初めての国境を超えた地政学的なツイッター戦争である」

記事では、アルジャジーラが伝えたものとして、タイの大学教授の言葉として上記の言葉を紹介しています。

このアルジャジーラの引用されている元記事が以下のものです。

アルジャジーラ)China-Thailand coronavirus social media war escalates
https://www.aljazeera.com/news/2020/04/china-thailand-coronavirus-social-media-war-escalates-200414121313775.html

この記事中の言葉、もともとはアルジャジーラも引用で、バンコクのロイター通信(Patpicha Tanakasempipat記者、Fanny Potkin記者)が2020年4月14日に報じたバンコクのタマサート大学のPrajak Kongkirati助教授のコメントです。

厳密に言うとPrajak Kongkiratiさんは現在タマサート大学の「助教授」のはずですから、クーリエ・ジャポンでタイの大学「教授」と書くと少し異なるとは思うのの、コメントの趣旨は合っています。

このようにして、タイ人女性モデルの『Nnevvy』ことWeeraya Sukaraさんが、その彼氏も含めて中国からネットで誹謗中傷されたりボイコット運動をされたりして、大きな騒動となっています。

この酷い中国からの中傷やボイコット攻撃に対し、タイ人モデルを守る側に香港や台湾人が参加。中国共産党と戦う彼らの共通点は甘いミルクティーを飲む事だからとして、ネット上ではこれを「ミルクティー同盟」と呼んだりしています。

「ミルクティー同盟」運動で、アジアでも高まる中国共産党政府への不信

現在世界に甚大な被害を及ぼしている「武漢ウイルス」の起源については以下記事でもお伝えした通り、中国の武漢の「武漢疾病管理予防センター(WHCDC)」や「中国科学院・武漢ウイルス研究所」ではないかという説が有力となっています。

武漢ウイルス、失踪中国人研究者の「消された論文」衝撃の全訳
https://pattayaja.com/2020/03/26/9515/

これに対し中国共産党政府は、武漢ウイルスが武漢で猛威を振るう中で、もっとも国としては必要な医療エキスパートである上記論文執筆者の教授らを”行方不明”として、無理やりに論文を隠蔽しました。

その後の中国共産党政府は現在に至るまで「米軍起源説」というプロパガンダを主張し、米国政府の怒りを買っている事からも、この異様な中国共産党政府の反応が、余計に実際は論文の指摘する通りなのではないかと海外各国に不信感を持たせていまます。
このような状況の中で、米国のトランプ大統領も「武漢のウイルス研究所からの漏洩説を調べる」と断言して世界的に大きく報じられているのは、各報道の通りです。

その中国共産党政府が、今度はタイでタイ人女性モデルや、さらにそのタイ人の彼氏にも、中国がネットで誹謗中傷攻撃を行ったりボイコット運動を行ったりして反発が強まっており、このような行為から、タイを含めたアジアでも中国共産党政府への不信は、さらに高まっています。

なお、中国からの「ネットの誹謗中傷」についても少し解説を加えます。

中国では共産党政府のプロパガンダ主張を促進するため、かなり早い段階から中国内の刑務所や収容所の服役者をインターネットで書き込む要員としており、ネットの統制を人海戦術でも強めているという指摘が数多くされています。よく「働いた」者は刑期を短くするなどといった報酬を与えるといった事を行い、刑務所でその為のトレーニングをする写真まで流出した事もあります。

中国からのネットの誹謗中傷というのは、本当に中国の田舎などで書き込んでいる人間も勿論一部にはいるでしょうが、それよりも中国共産党政府が主導している声が多いため、実質的にはプロパガンダ主張の一部と見るべきでしょう。

中国からのネットの主張というのは、そのような官製の主張や批判であり、その実態は中国の刑務所や収容所から「言われた通り」に書き込んでいるだけなんで、上記の各国の報道が伝える通り、なんだか「頓珍漢(トンチンカン)」なタイへの主張が多くなるのです。

そんな事情ですから、このような中国からの誹謗中傷を、中国の一般の多くの人々の声とは考えず、中国共産党政府の主張として冷静に分けて考えた方がいいでしょう。

<関連記事>

香港騒動とは何か?香港での実態を伝える漫画が反響 (2020年4月17日)
https://pattayaja.com/2020/04/17/10383/

タイ)中国共産党に侵略された悲劇、タイ語漫画で伝える (2020年4月17日)
https://pattayaja.com/2020/04/17/10379/

中国共産党に侵略された悲惨、その告発を日本人が漫画に(漫画付き) (2019年9月9日)
https://pattayaja.com/2019/09/09/6254/

中国が少数民族へ「串焼き」拷問、動画も流出し非難殺到!世界的な問題に(2019年2月26日)
https://pattayaja.com/2019/02/16/2800/

(流出した新疆ウイグル自治区で少数民族に行われている拷問の様子、同Facebookより)

<日本語版:漫画>
「#祈戦」(2020年1月10日)
漫画は以下からご覧いただけます。

https://note.com/tomomishimizu/n/nb07dad4bec2d

<日本語版:漫画>
「私の身に起きたこと」
~とあるウイグル人女性の証言~ (2019年8月31日)
漫画は以下から自由にご覧いただけます。

https://note.mu/tomomishimizu/n/nfd4c33d0fcdf

※新型コロナの名称「武漢ウイルス」について

現在、新型コロナの一般的な名称について、米国側は「武漢ウイルス」、中国共産党政府は、影響力の大きいWHOが推奨する「COVID-19」を使っています。

PJA NEWS)新型名称は「武漢ウイルス」か「COVID-19」か?米中せめぎ合い
https://pattayaja.com/2020/03/16/9251/

PJA NEWSでは現在、PJA NEWSが引用翻訳している部分を除く、PJA NEWS自身の執筆部分において、米国側の「武漢ウイルス」の表記を採用しています。

そのため引用している他紙報道や政府発表等が、米国側の表記を使っているわけではありません。

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