2020年6月7日 PJA NEWS)
海外在留邦人に10万円給付実現へ!参院青山議員など提言、安倍首相が実施指示
中国の武漢から広まっている新型コロナウイルスの「武漢ウイルス」の感染による日本国内の経済的被害への給付金として、日本政府が国民一人当たり1律10万円を給付する給付金について、海外の在留邦人への支給を求める提言案を自民党の議員グループ「日本の尊厳と国益を護(まも)る会」(代表・青山繁晴参院議員、以下「護る会」)がまとめ、2020年4月27日に自民党岸田政調会長に提出した事を伝えた以下のニュースに続報です。
海外在留邦人にも10万円給付を、青山繁晴(参院)など議員団が提言
https://pattayaja.com/2020/04/27/10784/
(自民党議員グループ
「日本の尊厳と国益を護(まも)る会」
代表・青山繁晴参院議員
写真:自由民主党資料より)
前回記事でお伝えした通り、自民党の議員グループ「護る会」は、2020年4月27日、武漢ウイルスの感染拡大に伴い、日本国内での経済対策として補正予算案に盛り込まれた1人あたり10万円一律の給付金を、海外在留の邦人へも支給するよう提言案を岸田政調会長に提出しました。
(2020年4月27日
「護る会」提出の提言書)
前回記事の段階では、官僚側の反発が予想される事もあって実現は簡単ではないと思っていましたが、議員団の尽力、そして安倍首相および内閣官房の尽力などにより、実現の見込みとなりました。これまでの動きを、自民党の青山繁晴参院議員(護る会代表)が自身のサイトでも伝えていますので、PJA NEWSでは以下に、青山議員の話を元に経緯を記載します。
海外の同砲「はらから」に、分け隔てなく対応を!
上記の提言の後には、「護る会」を中心に国会での連帯が始まり、野党議員からも丁寧な電話もあり、安倍首相とも議論をし、提言の実現に向けて動いてきました。
「護る会」の議員は、青山議員が公開できる範囲として、以下の通り公開しています。
「日本の尊厳と国益を護(まも)る会」
名簿(公開部分)
しかしながら、提言の後は、外務省はじめ関係省庁の総務省、法務省などから、いずれも「できない理由を探すかのような」対応を受けて、自民党の外交部会でも動けない状態に陥っていました。
これについて青山氏は、こう語っています。
「外務省が在留邦人は140万人と公表しているのも、実質的に嘘だと分かりました。他省庁から在外公館に勤務していた行政官たちの証言、内部告発を集めていき、それが分かったのです。
外務省の在外公館における人員が足りないことは知っています。しかし、「海外の同胞のことが、拉致被害者の方々と同じく、しっかり掴めていないからこそ、他の理由を掻き集めて給付できないと言っているに過ぎません」と、正直に申してたいへんに憤激して述べました。
そして(自民党の外交部会で)「現状が変わらないのであれば、この場で、外交副部会長を辞任します。このように同胞、わたしたちのはらからを勝手に国内外で区別し、あたかも見捨てるかのような官庁を動かせない外交部会のあり方には、到底、同意できません」と表明しました。」
これに対し、自民党の外交部会の中山部会長は、副部会長の辞任は思いとどまってほしいとしたうえで、外交部会の取り組みを強化する考えを示し、青山氏も辞意を保留して取り組みに加わる事を表明しました。
この自民党の外交部会の責任者は岸田政調会長です。
前述の通り岸田政調会長には護る会として申し入れを実施してあるため、青山氏は改めて直に実施を依頼しました。
そして、担当大臣の一部にも電話して実施を依頼、加えて、改めて安倍首相にも「内閣が志を発揮してほしい」と重ねて伝えました。
それから、各位が対応ができるように一週間ほど時間をおいていました。
その上で2020年6月1日、青山氏は安倍首相に再度、実施の依頼を伝えました。尚、この時点までに、安倍総理は「できない理由」を多岐にわたって示していた各省庁へ、検討を指示した事実は確認されていました。
そして2020年6月5日、自民党の総務会が行われました。この自民党の総務会は自民党としての最高意思決定機関にあたり、原則非公開の会議です。終了後に、総務会長が記者会見で主要部分を語り、これが日本メディアに公開されることとなっています。
この総務会に青山議員は、女性局長代理として出席。
総務会で青山議員が本提案について発言、提起すると、これを受けて、提案を受けて動いてくれていた岸田政調会長が挙手、発言しました。この発言は、青山議員自身が思わず心の中で「完璧だ」と思うほどの内容だったといいます。
前述の通り総務会での発言は原則非公開のため、これ以上の開示はしていません。
そこでPJA NEWSでは、この総務会終了後の鈴木総務会長による記者会見の内容を元に伝えている、2020年6月5日夜の日経新聞の報道を以下に引用し紹介します。
在外邦人に10万円給付 自民政調会長 (下線は筆者)
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO60036560V00C20A6EA3000/
自民党の岸田文雄政調会長は5日の総務会で、1人あたり10万円を支給する特別定額給付金の対象に海外在住の日本人を加える方向で調整していると明らかにした。11日に成立予定の2020年度第2次補正予算案で関連する経費を確保したという。鈴木俊一総務会長が記者会見で説明した。
鈴木氏によると「海外の在留邦人に支給されないという心配がある。何らか手立てが必要だ」との意見が出た。岸田氏は「実態把握をしなければならない。外務省にどのようなシステムを作れば支給できるか申し入れた」と話した。
財源は2次補正に計上した10兆円の予備費を使う方向だ。対象となる邦人を把握するシステムを外務省などで検討する。10万円の給付金は4月30日に成立した20年度第1次補正に費用を盛った。
上述の通り、財源は4月30日に成立した2次補正に計上した10兆円の予備費の約1%程度を使って実現の動きとなりました。
また、青山議員によると本件について、安倍首相からの指示が内閣官房を通じて外務省、総務省にあったと、非公式な連絡があったということです。
(安倍晋三 内閣総理大臣
写真:自民党資料より)
これらの動きから、海外在住邦人への給付金の実現は、ほぼ実現される見込みとなってきました。
青山議員はこれについて、次のように自身のサイトに書いています。
まだまだ道は険しいです。
しかし海外の同胞への無関心を、信じがたい無関心を、こうやって打破していくことも、拉致被害者の全員救出に繋げるひとつの道です。
そして海外の同胞のみなさん、あらためて、ぼくらはまったく同じ日本人です。
私心を捨てられた天皇陛下のもと、万民が、同じ日本国民です。
命をどこまでもすり減らしてでも、護ります。あったりまえです。
このようにして、4月末の段階ではPJA NEWSでも、なかなか実現する可能性は高くないと思っていた本提案が、護る会や、安倍首相や内閣官房などの尽力によって、実現する見込みにまでなりました。ここまでして実現した事は、本当にすごい事だと思います。
この政策はタイの在留邦人としては直接的に関わる内容のため、タイの日本人社会で大きな反響を呼んでいました。これが実現見込みとなった事で、さらに良い影響が出てきそうです。
この後の動きも、PJA NEWSでは続報の予定です。
<過去記事>
東シナ海で米軍実質空母Americaと海自あけぼのが日米合同訓練!中国を牽制
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米海軍のUSS Americaの艦隊、南シナ海で活躍!中国を牽制
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タイ)独占取材!米軍の慈善活動に自衛隊が参加、米軍から称賛の声
https://pattayaja.com/2020/02/27/8838/
パタヤ)米軍独自取材!児童保護施設での米軍の慈善活動に反響
https://pattayaja.com/2020/04/18/10446/
(PJA<パタヤ日本人会>より)
武漢ウイルスはPJAの事務局があるパタヤを含むチョンブリ県でも、感染が拡大しています。皆様くれぐれもご注意下さい。
PJAでは現在、会員の方で子供さんがおられる家庭向けに、日本メーカー製のN95マスクのプレゼントをしています。
PJA会員で対象の方は、PJAの事務局へ連絡し御予約の上で、お受け取りをお願いします。
またPJAでは、PJA会員の方で帰国やビザなどでご要望があられる場合は、PJA事務局で御相談をお伺いして、個別に情報提供等を含めた御支援をしています。PJA会員の方でご要望の方は、事務局に連絡し御予約の上で、御相談下さい。
※新型コロナの名称「武漢ウイルス」について
現在、新型コロナの一般的な名称について、米国側は「武漢ウイルス」、中国共産党政府は、影響力の大きいWHOが推奨する「COVID-19」を使っています。
PJA NEWS)新型名称は「武漢ウイルス」か「COVID-19」か?米中せめぎ合い
https://pattayaja.com/2020/03/16/9251/PJA NEWSでは現在、PJA NEWSが引用翻訳している部分を除く、PJA NEWS自身の執筆部分において、米国側の「武漢ウイルス」の表記を採用しています。
そのため引用している他紙報道や政府発表等が、米国側の表記を使っているわけではありません。
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