2020年4月18日 PJA NEWS)

パタヤ)米軍独自取材!児童保護施設での米軍の慈善活動に反響

現在、タイは中国の武漢から広がった「武漢ウイルス」により多くの業種では閉鎖がされています。

この閉鎖により収入を失う人が続出。

観光都市のパタヤでは以下記事の通り、もともと観光業からの収入に依存する人が多い場所柄、観光客が突然消失した事で多くの地元の人は収入を失い、ホームレスの増加が社会問題となっています。

パタヤ)街に増えるホームレス 治安悪化懸念、市に救助要請相次ぐ
https://pattayaja.com/2020/04/14/10219/

(パタヤ市内のホームレス
外出禁止時間も、自宅がない為に路上に居ざるを得ない
写真:The Pattaya News)

このように多くの一般の人が困窮する中で、タイでは社会的弱者を助ける為の取り組みというものも多く行われます。

無償でお金を配る人、食事や飲料など生活必需品を配る人などが現れ、パタヤでも多くの人が、困窮した人々への配布を行っています。

タイでは、このように社会的弱者を助ける事は、助ける人の善行として「徳を積む」行為だと考える文化があります。

これはタイ仏教に基づく考え方で、この徳を積む行為をタイ語で「タンブン(ทำบุญ)」と呼ぶのですが、このタンブンを行う事を非常に尊ぶ文化があるために、このような配布を行う人が多く現れるものです。

タイ人の方も多く実施されていますし、タイの文化に倣って、タイ在住の外国人の方もタイ社会の方式で配布をしている方を多く見かけます。

一方で、このような折に心配になるのが、パタヤにおいて社会的にも特に立場が弱い児童保護施設の子供たちです。

パタヤはもともと孤児が多い場所で、児童保護施設の子供の数も非常に多いのです。
そのパタヤで、一般の人が配布を受けている現状では、児童保護施設の子供たちはさらに援助の手が届きにくくなるのではと心配されます。

このような時こそ、児童保護施設の子供たちなどへの支援も欠かさないようにし、支援を継続しなければいけません。

PJA(パタヤ日本人会)でも、来週にパタヤで支援を行っている児童保護施設へ生活必需品の寄付を実施する予定なんですが、このような状況の中にあって、改めて長期にわたり、このパタヤの児童保護施設の開設の折からスポンサードを行っている在タイ米国大使館の米国政府や、毎年慈善活動を行っている米軍の、長期間の継続的な取り組みは高く評価されるべきだと考えられています。

このような大変な折にだけ一時的に助けるのではなく、児童保護施設の開設から資金を無償提供して、孤児となってしまった子供たちを助ける在タイ米国大使館や、毎年の軍事演習の機会にも訪れて子供たちに慈善活動を継続する米軍の姿勢は、簡単には真似できるものではありません。

尚、日本社会からは、このようなパタヤの児童保護施設において在タイ日本国大使館も寄贈をしています。

筆者が米軍の方々などと調べた限りで確認されたのは約6年前、パタヤの児童保護施設で米国大使館が出資して開設したCPDC(Child Protection and Development Center)に、在タイ日本国大使館がMTU(Mobile Training Unit)のミニバンの寄贈を行っています。

この日本政府から寄贈されたミニバンはパタヤの現場で大活躍をしており、パタヤの児童保護施設からはとても感謝はしてもらえています。しかしながら、確認された日本政府からの寄贈はこれだけだったため、日本政府の支援だけでは「長期的で継続的な」な支援とは言えないでしょう。

このような状況だからこそ、日本社会としては日本人会などの、民間からの慈善活動が重要となっていると思うのです。

長期的に継続して行われている米軍の児童保護施設への慈善活動

PJAでは以下記事でお伝えした通り、今年の2月から開催されていたアジア最大級の合同軍事演習「コブラゴールド」の折に、米海軍が中心となってパタヤの児童保護施設への慈善活動が行われていました。

以下記事では、このうちパタヤのFather Ray財団の児童保護施設への慈善活動を、米国海軍協会サイアム支部が主催し、米海軍第七艦隊のUSS America(LHA6)や旗艦のUSS Blue Ridge(LCC19)(<いずれも米海軍第七艦隊、横須賀基地所属>の乗組員の皆さんと、日本の自衛隊の方々やPJAも参加して行った慈善活動の模様を取り上げました。

タイ)独占取材!米軍の慈善活動に自衛隊が参加、米軍から称賛の声
https://pattayaja.com/2020/02/27/8838/

(2020年2月24日
ファーザーレイ財団へ米軍、自衛隊、PJAでの寄贈の様子)
写真:PJA NEWS)

上記の慈善活動だけでなく、米軍の児童保護施設での慈善活動は、長期間にわたり継続的に行われています。

上記の合同軍事演習「コブラゴールド」の折も、米海軍第七艦隊のUSS America(LHA6)、USS Blue Ridge(LCC19)、USS Green Bay(LPD20)の乗組員の皆がパタヤやラヨーンの児童保護施設を訪問し、子供たちとの交流を行う慈善活動を実施しているのです。

PJA NEWSでは、米軍の慈善活動を取材しています。

以下は今年の「コブラゴールド」の折の先月の2020年3月9日、パタヤのHuman Help Networkが運営する児童保護施設を米海軍第七艦隊のUSS America(LHA6)の乗組員の皆が訪れ、子供たちとの交流と慈善活動を行う様子です。

(2020年3月9日
パタヤのHuman Help Network児童保護施設にて
米海軍第七艦隊USS America(LHA6)乗組員の訪問
写真:PJA NEWS)

このHuman Help Networkの児童保護施設は、開設時の資金は在タイ米国大使館が提供し、孤児などの子供たちを助けるために設立されました。

開設後は米軍などが継続して子供たちと施設への支援や、子供たちとの交流を行っています。

慈善活動と言っても、決して何かを「恵んであげる」というスタンスではなく、子供たちに勉強を教えたり、一緒に遊んだりという、とても自然な形での交流を行っています。

(2020年3月9日
パタヤのHuman Help Network児童保護施設にて
米海軍第七艦隊USS America(LHA6)乗組員の訪問
写真:PJA NEWS)

いつも決まった時期に米海軍の皆が必ず来てくれるので、子供たちも、練習して準備していたダンスを米海軍の皆に披露しました。

(2020年3月9日
パタヤのHuman Help Network児童保護施設にて
米海軍第七艦隊USS America(LHA6)乗組員の訪問
写真:PJA NEWS)

2020年3月9日のUSS America(LHA6)の皆を引率していたのが、米海軍のUSS America(LHA6)のJason Poter大尉です。

(2020年3月9日
パタヤのHuman Help Network児童保護施設にて
子供と挨拶するJason Poter大尉
<米海軍第七艦隊USS America(LHA6)所属>
写真:米国海軍協会サイアム)

(2020年3月9日
パタヤのHuman Help Network児童保護施設にて
Jason Poter大尉(左)とJohn w Gilman氏(右)
写真:PJA NEWS)

この2020年3月9日のパタヤの児童保護施設の子供たちとの交流慈善活動に参加した印象を、USS America(LHA6)のJason大尉はPJA NEWSの取材に次のようにコメントしています。

Jason大尉「この子供たちとの交流によって、私たち米軍の皆は、私たちが活動する地域や社会とのつながりを実感する事ができます。この交流は私たちがタイ社会の事を学ぶことにも繋がっており、私たち米軍の皆にとって、本当に素晴らしい機会です。」

また以下の前回記事の通り、今年は日本の自衛隊の方々も2月24日に参加し、日本の子供たちからの靴やスポーツ用品のお下がりの寄贈も合わさった事について、二人は次のようにコメントしています。

タイ)独占取材!米軍の慈善活動に自衛隊が参加、米軍から称賛の声
https://pattayaja.com/2020/02/27/8838/

(2020年2月24日
ファーザーレイ財団へ米軍、自衛隊、PJAでの寄贈の折
日本から寄贈されたスポーツグッズや靴を取り囲む様子)

写真:PJA NEWS)

Jason大尉「日本の皆様からのタイのパタヤの児童保護施設の子供たちへの素晴らしい贈り物は、子供たちの人生を変えるほど、本当に素晴らしいもので、この寄贈に子供たちも私たちも皆がものすごく感謝をしています。この感謝の気持ちが、かけがえのないパートナーである日本との信頼関係を、さらに強固にしています。」

また、退役軍人で米国海軍協会のJohn w Gilman氏は、この日本からの寄贈について次のようにコメントしています。

John w Gilman氏「私は日本に住んでいた事もあるので、日本の方々が持つ優しさを多く学びました。この日本の子供たちや家庭からの素晴らしい寄贈には、日本の人々の優しさがとてもよく表れていると思います。」

この取材のように、米軍の慈善活動は長期的にパタヤの児童保護施設において、とても自然に行われているのです。

以下は、2月24日にFather Ray財団の児童保護施設で行われたUSS America(LHA6)の乗組員の皆による慈善活動と交流の様子を伝える写真を、在タイ米国大使館がインスタグラムで紹介されているものです。

(2020年2月24日
Father Ray財団での米軍の慈善活動の様子
撮影:米海軍Rufus Hucks広報専門官
在タイ米国大使館のインスタグラムより)

このような活動に、今年から日本の自衛隊やPJA(パタヤ日本人会)も参加し、日本のNPO法人のSB.Heart Stationも日本の子供たちからのお下がりの寄贈をしてくれるようになった事で、パタヤの児童保護施設の子供たちへの支援は少しずつ拡大しています。これはもちろん、ものすごく嬉しいニュースですが、その上で、このような活動を日本側としても、より長期的、継続的に実施しなければいけないと感じます。

その人が社会的な弱者へ見せる姿勢にこそ、その人の本質が現れると言います。

このような大変な時だからこそ、改めて長期的な取り組みを実施している米国政府や米軍の姿勢はすごいと思いますし、PJAの筆者も含めて、パタヤの児童保護施設の子供たちなど、まず出来る事から援助を継続して行っていく事が大切だと感じます。

尚、まさにこの米海軍の第七艦隊の皆が、日本の自衛隊と共に国防のために活躍しているのが、以下でPJA NEWSも伝えているニュースであり、これらニュースで伝えたい事は、このような活動はアジアの安全保障にもつながっているという現実です。

米海軍がUSS Americaを主力とする艦隊を南シナ海へ、中国の挑発を牽制(動画付き)
https://pattayaja.com/2020/04/17/10366/

東シナ海で米軍実質空母Americaと海自あけぼのが日米合同訓練!中国を牽制
https://pattayaja.com/2020/04/12/10163/

アンダマン海で米海軍Gabrielle Giffordsと海自てるづきが日米共同訓練
https://pattayaja.com/2020/04/09/10060/

日本においては、国防の問題を認識する事が必要

中国の武漢から広がっている武漢ウイルスにより、現在は日本や米国の一般市民にも甚大な被害が出ていますが、同時に米軍にも大きな被害が出ており、在日米軍においても高官も含めて感染者が多く出ています。しかし、このような折も中国共産党政府によるアジアへの覇権主義が止まるわけではありません。むしろ軍事的挑発は高まっており、国防においての危機を迎えています。

日本)河野防衛相、中国の軍事的挑発に「極めてけしからん」と強く批判
https://pattayaja.com/2020/04/14/10254/

日本としては非常に心配される現状となっていますが、日本では多くのメディアがこのような国防の問題を大きく取り上げる事は少なく、国民で議論をする以前に、そもそも多くの日本国民は、このような問題が起きている事を知らない状況にあります。

このように、そもそも知らないからこそ議論すらもしていない事が、日本の国防においての大きな問題ではないでしょうか。
その意味で、河野防衛相が日本国民に伝えようと取り組みをしているのは、まさに今の日本に必要な取り組みです。

このような中国共産党政府の動きを牽制し、インド太平洋地域の安全を確保するために、米軍と日本の自衛隊による尽力が現在も行われています。PJA NEWSでは出来るだけ積極的に、このような問題や取り組みについても掲載しています。

(写真は航空自衛隊のスクランブル発進イメージ
写真:<日本>防衛省統合幕僚監部)

以下にPJA NEWSの過去記事として、日本と米国を守るために尽力する米軍や日本の自衛隊の取り組みを伝える記事や、この中国共産党政府に侵略された国の人がどうなったかを伝える記事などの過去記事を掲載します。

米海軍がUSS Americaを主力とする艦隊を南シナ海へ、中国の挑発を牽制(動画付き)
https://pattayaja.com/2020/04/17/10366/

東シナ海で米軍実質空母Americaと海自あけぼのが日米合同訓練!中国を牽制
https://pattayaja.com/2020/04/12/10163/

アンダマン海で米海軍Gabrielle Giffordsと海自てるづきが日米共同訓練
https://pattayaja.com/2020/04/09/10060/

中国共産党に侵略された悲惨、その告発を日本人が漫画に(漫画付き)
https://pattayaja.com/2019/09/09/6254/

”中国に消された”国の実情を漫画に!「その國の名を誰も言わない」
https://pattayaja.com/2019/09/23/6560/

新疆ウイグル、収容者数百人を目隠しで護送か、動画流出(動画付き)
https://pattayaja.com/2019/10/07/6890/

タイ)河野外相が日韓問題で米、タイ大手紙へ寄稿、知識人層から反響
https://pattayaja.com/2019/09/06/6195/

 

<日本語版:漫画>
「私の身に起きたこと」
~とあるウイグル人女性の証言~ (2019年8月31日)

漫画は以下から自由にご覧いただけます。
https://note.mu/tomomishimizu/n/nfd4c33d0fcdf
(作者の清水ともみさんから許可を得て掲載しています)

「その國の名を誰も言わない」
作:清水ともみ
上記をクリックすると漫画のページに移動します。
(作者の清水ともみさんから許可を得て掲載しています)

(PJA<パタヤ日本人会>より)

武漢ウイルスはPJAの事務局があるパタヤを含むチョンブリ県でも、感染が拡大しています。皆様くれぐれもご注意下さい。

PJAでは現在、会員の方で子供さんがおられる家庭向けに、日本メーカー製のN95マスクのプレゼントをしています。

PJA会員で対象の方は、PJAの事務局へ連絡し御予約の上で、お受け取りをお願いします。

またPJAでは、PJA会員の方で帰国やビザなどでご要望があられる場合は、PJA事務局で御相談をお伺いして、個別に情報提供等を含めた御支援をしています。PJA会員の方でご要望の方は、事務局に連絡し御予約の上で、御相談下さい。

※新型コロナの名称「武漢ウイルス」について

現在、新型コロナの一般的な名称について、米国側は「武漢ウイルス」、中国共産党政府は、影響力の大きいWHOが推奨する「COVID-19」を使っています。

PJA NEWS)新型名称は「武漢ウイルス」か「COVID-19」か?米中せめぎ合い
https://pattayaja.com/2020/03/16/9251/

PJA NEWSでは現在、PJA NEWSが引用翻訳している部分を除く、PJA NEWS自身の執筆部分において、米国側の「武漢ウイルス」の表記を採用しています。

そのため引用している他紙報道や政府発表等が、米国側の表記を使っているわけではありません。

※PJAニュースは、パタヤの有力メディアであるThe Pattaya Newsの公式パートナーとして日本語版を配信しています。

本ニュースの元記事のタイ語版、英語版等は、以下でご覧下さい。

The Pattaya News(英語版)The Pattaya News(タイ語版)

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