2020年5月25日 PJA NEWS)

パタヤ)隔離施設選定でホテルにキックバック要求か!?タイ首相が調査指示!

中国の武漢から広まっている新型コロナウイルスの「武漢ウイルス」について、パタヤでは新規の顧客のチェックインが禁止され休業となっているホテルを活用するべく、政府の隔離施設としてホテルが選定して使われ、そこで大規模な検疫および検査が行われていました。

これについて、パタヤのあるホテルでは、隔離施設として選定された際に見返りとして”キックバック”を求められたと苦情が出ており、これについてタイのプラユット首相は贈賄の要求について今後の厳しい法的な対応のため、厳正に調査をするよう指示しました。

タイのNNTが報じており、パタヤ現地メディアのThePattayaNewsもNNTの報道を引用する形で報じています。

(NBT報道)

このキックバック要求がされたという被害報告は、パタヤのあるホテルから行われたものです。

先月の2020年4月、観光都市のパタヤでは武漢ウイルスにより観光客が突然に消失し、タイ現地の人も多くの人が収入を失い、さらに都市封鎖も4月にされていた事で困難な状況となっていましたが、その状況の中で、観光客を失いチェックインも禁止されて困窮するホテルから、一つのホテルを選定して武漢ウイルスの簡易隔離施設として使う事となったものです。

パタヤ)ハイリスク対象に一日200人に感染検査!検査中はホテルで隔離
https://pattayaja.com/2020/04/10/10094/

(2020年4月10日朝
パタヤのホテルでの検査の様子
写真:The Pattaya News)

このホテル選定でキックバックという賄賂の要求が行われていたとすれば、人々が困っている際に汚職を悪用する手口であり、到底許されるものではありません。プラユット首相はただちに問題を取り上げ、この問題について必ず厳しく対応すると語りました。

また、タイ政府のCCSA(コロナ対策担当:Covid-19 Coronavirus Situation Administration)の報道官は、タイ政府が帰国者の方を受け入れる隔離施設を選定する際に、選定のためにタイ政府が派遣した人間が賄賂を要求したことはない事を確認した事を語りました。

報道されている概要は上記の通りです。このコロナ騒動の中でも、キックバックとして賄賂を要求する事件が起きていたのかもしれません。

本件については今後のタイ政府の調査を待ちたいと思います。

PJA NEWSでもこれまで以下のように取り上げてきた通り、パタヤを含むEEC開発対象地区のチョンブリ県でも多くの贈収賄やその要求を行う事件や疑わしい事件が起きており、これにより海外からの投資も脅かされています。特に日本のように賄賂を払う事ができない国からは、開発への投資を阻む大きな要因となっています。

タイ政府はプラユット首相が2015年7月10日、タイの汚職防止法の改正法を施行し、タイで蔓延する汚職、腐敗の問題の解決に取り組みを開始。この改正法施行の際にプラユット首相がトップとして直轄するNACC(国家汚職防止センター)とPACC(公的汚職防止センター)が共に設立され、タイの汚職問題の解決のために尽力しています。

PJA NEWS)タイ)PACC、レイモンランド開発のUnixxでの贈収賄疑惑を捜査 (2019年9月13日)
https://pattayaja.com/2019/09/13/6358/

PJA NEWS)タイ)省庁の公職を贈賄で取引、タイ汚職防止機構ACTの事務局長が告発 (2019年9月23日)
https://pattayaja.com/2019/09/23/6541/

PJA NEWS)タイ)汚職問題の撲滅にプラユット首相が取り組み、国際イベントを開催 (2019年9月9日)
https://pattayaja.com/2019/09/09/6262/

PJA NEWS)タイ)DSI(特別捜査局)が17周年、汚職の撲滅を誓う (2019年10月4日)
https://pattayaja.com/2019/10/04/6821/

上記記事の一つ目のレイモンランド社が開発したUnixxの贈収賄容疑事件は、現在はPACCからNACCに事件が送られ、チョンブリ県のNACCでの捜査が行われています。

このUnixxを開発したレイモンランド社は現在、バンコクのトンローなどで日本の東京建物とジョイントベンチャーとしてコンドミニアムを開発したり、三菱地所も参画してバンコクのオフィスビルを開発するとしている企業で、日本企業も関連する事件となっています。

このレイモンランド社、以下記事の通り、日本で昨年末にIR贈収賄容疑で逮捕された紺野昌彦容疑者と”深い関係”がある企業です。
このような関係を持つ企業の物件に”東京建物(TOKYO TATEMONO)”の名前も使わせて、一般の人にコンドミニアムを販売し、東京建物の安心感で購入させ資金を出させていることも、当然ながら適切と言えるのかどうか問題です。しかしそれ以前に、このような企業に日本の一部の上場企業が、タイでのJVの名目で資金を供与することそのものが適切な資金供与と言えるのかと問題となっており、多くの国で大きく波紋を広げています。

タイ)東京建物、暴力団関係者の重要関与先に巨額資金供与か?
https://pattayaja.com/2020/01/07/8149/

(バンコクの日本人街 トンローにて
東京建物社とレイモンランド社の看板
写真:PJAニュース<バンコク>)

PJA NEWSとしては、日本の倫理観がある企業もEEC地区に投資がより積極的にできるようにし、安心して投資、開発を出来るようにするためにも、タイ政府による汚職の取り締まりと防止の尽力を応援しています。

(参考)以下はPJA NEWSとは別媒体ですが、プレジデント・オンラインでの筆者の過去記事で、PACCの活動にも言及した記事です。

President Online)日本人がカモに「タイの投資詐欺」全手口
https://president.jp/articles/-/27707

タイ)米大使「安全で信頼ある、セキュアなサプライチェーンがタイに」
https://pattayaja.com/2020/05/24/11578/

(PJA<パタヤ日本人会>より)

武漢ウイルスはPJAの事務局があるパタヤを含むチョンブリ県でも、感染が拡大しています。皆様くれぐれもご注意下さい。

PJAでは現在、会員の方で子供さんがおられる家庭向けに、日本メーカー製のN95マスクのプレゼントをしています。

PJA会員で対象の方は、PJAの事務局へ連絡し御予約の上で、お受け取りをお願いします。

またPJAでは、PJA会員の方で帰国やビザなどでご要望があられる場合は、PJA事務局で御相談をお伺いして、個別に情報提供等を含めた御支援をしています。PJA会員の方でご要望の方は、事務局に連絡し御予約の上で、御相談下さい。

※新型コロナの名称「武漢ウイルス」について

現在、新型コロナの一般的な名称について、米国側は「武漢ウイルス」、中国共産党政府は、影響力の大きいWHOが推奨する「COVID-19」を使っています。

PJA NEWS)新型名称は「武漢ウイルス」か「COVID-19」か?米中せめぎ合い
https://pattayaja.com/2020/03/16/9251/

PJA NEWSでは現在、PJA NEWSが引用翻訳している部分を除く、PJA NEWS自身の執筆部分において、米国側の「武漢ウイルス」の表記を採用しています。

そのため引用している他紙報道や政府発表等が、米国側の表記を使っているわけではありません。

※PJAニュースは、パタヤの有力メディアであるThe Pattaya Newsの公式パートナーとして日本語版を配信しています。

The Pattaya News(英語版)The Pattaya News(タイ語版)

 

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